2004年のスマトラ島沖地震での奇跡の生還を果たした家族を描いた映画「インポッシブル」(J・A・バヨナ監督)が14日から全国で公開された。実話に基づいたストーリーで母親マリア役のナオミ・ワッツさんが今年の米アカデミー賞で主演女優賞にノミネートされた。映画は、父ヘンリー(ユアン・マクレガーさん)とマリア(ワッツさん)のベネット夫妻と3人の息子たちの一家5人を中心に描かれる。一家は冬季休暇を過ごすためにタイのプーケットを訪れ、ホテルの屋外プールで過ごしていると、巨大津波が押し寄せ、大波にのみ込まれる……。実話を基にした作品や撮影についてワッツさんが語った。(毎日新聞デジタル)
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−−実話を描くことについてどう感じましたか?
別の意味で簡単でもあり、難しくもあります。簡単なのは、真実の声がその重大さを思い出させてくれるから。あるいはそれほど重大でなくても、事実が基本的なアイデアを授けてくれる。でもプレッシャーもあります。見る人がこれを本当に経験したことを実感するから。(スマトラ島沖地震の)当時と同じくらい真実を感じ取り、敬意を払うことが必要でした。でも、もちろん決して(事実と)同じにはならない。でもできる限り近づきたいと思いました。
−−夫役のユアン・マクレガーと共演しています。
私たちは互いの気持ちがよく分かるんです。彼は素晴らしい人で、素晴らしい才能の持ち主。彼の顔がすべてを物語っています。(人柄の)温かさが目や表情からにじみ出ています。また彼と共演できて幸運だし、幸せでした。
−−タイでの撮影についていかがでしたか。
2人のタイ人女性とシーンを撮影していて、彼女たちがとてもリアルだと思いました。エキストラや俳優のようには見えなかった。彼女たちはカメラの位置も、スタッフがいることも知らないように、私を世話し、抱きしめ、命を取り戻させてくれました。涙があふれてきた。私の世話をしてくれる素晴らしい人たちが心にしみました。本当に感動しました。
−−一番難しかったシーンについて
スペインのアリカンテでの撮影が、肉体的に一番つらかったわ。私はもう25歳じゃない。40代になって、あんなふうに小突き回されるのは普通じゃあり得ないでしょう? つらかったけれど、1カ月間それを繰り返しました。撮影の途中で監督から「こう言える?」といわれても、口の中が水でいっぱいで、話すことすらできないのよ! でもこれは、本当にすごい経験になったと思うわ。
<プロフィル>
1968年、英国出身。14歳で家族とともに豪州に移住し、シドニーの演技学校で学んだ後、86年に「For Love Alone」で映画デビュー。その後、米国で「タンク・ガール」(95年)や「ラスト・ウェディング」(96年)に出演するも女優としてなかなか芽が出なかった。01年、デビッド・リンチ監督の「マルホランド・ドライブ」で全米批評家協会賞の主演女優賞などに輝き、02年に「リング」のハリウッドリメーク「ザ・リング」に出演し、スター女優の仲間いりを果たす。03年にはショーン・ペンさんと共演した「21グラム」(アレハンドロ・イニャリトゥ監督)、ピーター・ジャクソン監督の「キング・コング」(05年)などに出演。「21グラム」に続き今作で2度目のアカデミー主演女優賞にノミネートされた。
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