平成猿蟹合戦図:鈴木京香と高良健吾が初共演 行定勲監督が連ドラ初挑戦

連続ドラマW「平成猿蟹合戦図」で初共演する鈴木京香さん(右)と高良健吾さん
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連続ドラマW「平成猿蟹合戦図」で初共演する鈴木京香さん(右)と高良健吾さん

 女優の鈴木京香さんと俳優の高良健吾さんがWOWOWの連続ドラマW「平成猿蟹合戦図」で初共演することが9日、明らかになった。歌舞伎町のバーテンダーが、音楽家のマネジャーと出会うことで国政選挙に出馬することになるという内容で、映画「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年)などで知られる行定勲監督が連続ドラマの監督に初めて挑戦する。

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 ドラマは「悪人」「横道世之介」などで知られる吉田修一さんの同名小説(朝日新聞出版)が原作。東京・歌舞伎町で起きたひき逃げ事件を目撃したバーテンダーの浜本純平(高良さん)は逮捕された男と現場にいた男が別の人物だと気付く。世界的チェロ奏者の湊圭司が真犯人と気付き、一獲千金を狙って湊をゆすることにした純平の前に、湊の敏腕マネジャーの園夕子(鈴木さん)が立ちはだかる……という展開。

 鈴木さんは「弱い立場の人々が集まってチームとして強くなっていく、そして何かを成し遂げていくという群像劇がとても好きなので(出演が決まったときは)うれしかった」と振り返り、敏腕マネジャーの夕子という役どころに「最初からあまり強さを出しすぎたり、つらい過去の影を見せすぎると、今現在の働く女性の部分がうそっぽくなるかもしれない。難しい役だなと思いますが、素晴らしい監督、スタッフ、キャストと物語を作っていけば、自然とキャラクターが出来上がっていくと思います」とコメントしている。

 一方、国政選挙に出馬することになるバーテンダーの純平を演じる高良さんは「全部の感情を素直に表現して、現場に臨みたいと思います」と意気込み、初共演の鈴木さんについては「(鈴木さんと)夕子と純平の関係を作っていくのが楽しみで仕方ありません。役と同様に胸を借りるつもりです」と話している。

 吉田さん原作の「パレード」(10年)でベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞した行定監督は、原作を読んですぐに映画化を考えたといい、「登場人物の魅力のすべてを2時間に押し込むことは不可能だと感じました。そこで、私にとって初めての連続ドラマという形態に挑戦しようと思った」と連続ドラマ初挑戦の経緯を明かし、「絶望の底から希望を見いだす人間たちの姿に、今、私たちが必要としている正直でまっすぐな思いを重ねて、感動的に描きたいと思っています」と前向きに語っている。ドラマは14年に放送予定。

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