妻夫木聡:映画「バンクーバーの朝日」主演 戦前の実在野球チーム描く

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 俳優の妻夫木聡さんが、戦前カナダに実在した日系人野球チーム「バンクーバー朝日軍」を題材にした映画「バンクーバーの朝日」(12月公開予定)で主演を務めることがこのほど、分かった。妻夫木さんのほかに、「KAT−TUN」の亀梨和也さん、勝地涼さん、上地雄輔さんら野球経験のある俳優陣の出演も決まった。

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 バンクーバー朝日軍は、1914~41年にカナダのバンクーバーで活動した日系カナダ移民の二世を中心とした野球チーム。41年の太平洋戦争勃発に伴い、選手たちは「敵性外国人」となり、強制移住させられてチームは解散した。2003年にカナダの移民社会、野球文化への功績が認められ、カナダ野球殿堂入りを果たしている。映画は、差別や貧困と戦いながら、日系移民に誇りと勇気を与えた朝日軍の活躍を描く。

 主演の妻夫木さんは、朝日軍でショートを守るレジー笠原役。「バンクーバー朝日軍の一員として演じられることを光栄に思います」とコメントしている。チームのエースピッチャー・ロイ永西役は、ピッチャーとしてプロ野球選手と対戦したこともある亀梨さん。「野球の経験はありますが、その時代の方たちの野球のスタイルというものを一から学び、考え、日本人としてこの歴史をしっかりと胸に刻み、撮影に挑みたいと思います」と意気込んでいる。

 ほかに、野球経験のある勝地さんがセカンドのケイ北本役、強豪・横浜高校野球部出身の上地さんがキャッチャーのトム三宅役を演じ、サードのフランク野島役で池松壮亮さん、レジー笠原の父親・笠原清二役で佐藤浩市さんも出演。映画「舟を編む」(2013年)などの石井裕也監督が手がけ、脚本は映画「八日目の蝉」(11年)の奥寺佐渡子さんが担当する。映画は栃木県足利市に広大なオープンセットを組んで、当時の野球場や日本人街、白人街などを再現する。2月中旬に撮影を開始し、4月下旬にはクランクアップ予定。完成は8月で、12月公開を予定している。

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