浅野忠信:モスクワ映画祭の栄冠を手に「よい重み」

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 俳優の浅野忠信さんと女優の二階堂ふみさんがダブル主演した映画「私の男」(熊切和嘉監督)が第36回モスクワ国際映画祭のコンペティション部門で最優秀作品賞、浅野さんが最優秀男優賞を受賞したことを受け、30日、東京都内で記者会見が開かれた。この日の会見で受賞トロフィーを受け取った浅野さんは「よい重み。これを身近なところに飾りたいけど、家に置いたら倒しちゃうので、会社で管理してもらおうかな」と語り、会場の笑いを誘った。

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 主演作2冠という快挙に浅野さんは「とてもとてもうれしい。ずっとこういう仕事をさせていただいてこういう機会はなかなかなかったので、うれしいしかない」と語り、二階堂さんも「この作品が世界の人に認められてよかった」と喜んだ。

 海外映画祭での受賞に浅野さんは、「まったく想像がつかない地で映画を見てもらい、こうやって評価してもらったというのが、とても不思議な感覚」と語り、「海外の人たちから見たらわからない部分もあると思うけど、そういう人たちにも内容の部分で届いてくれたことがうれしい」と思いを明かした。また、今回の受賞の喜びを「家族に伝えました」といい、「母親は喜んでくれました」と笑顔で語った。

 映画は、桜庭一樹さんが直木賞を受賞した同名小説が原作。北海道の田舎町で暮らす少女・花と遠縁の養父・淳悟との禁断の愛を描いた作品で、花を二階堂さん、淳悟を浅野さんが演じている。共演した二階堂さんについて、浅野さんは「(二階堂)ふみちゃんいなかったら淳悟はいなかった。現場にいるときふみちゃんが花でいてくれた。(二階堂さんの)存在感とあふれ出る力がなかったら淳悟のいろいろな側面が出てこなかったと思う」と評価し、「今回の賞はふみちゃんがいなかったらもらえなかった。とても感謝してます」と言葉を贈ると、隣の二階堂さんは「大先輩からお褒めの言葉をいただけて、グランプリと同じくらいうれしい。光栄です」と喜んだ。

 熊切監督は仕事先の台北からインターネット電話で会見に参加し、受賞の喜びを語った。

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