俳優の堺雅人さんが主演のNHK大河ドラマ「真田丸」の第41回「入城」(16日放送)で、特撮ヒーロードラマ「仮面ライダーウィザード」に主演した白石隼也さんが演じる木村重成が初登場する。白石さんは大河ドラマ、時代劇ともに初出演だが、「いつか大河に出られれば……と乗馬を練習したりしていたんです」と準備万端で臨んだという。撮影について「自分なりの作戦で挑んでいます。作戦は……秘密です(笑い)」と明かす白石さんに大河への思いや撮影について聞いた。
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「真田丸」は、真田幸村の名でも知られている戦国時代の人気武将・真田信繁を演じ、戦国時代に信州の小さな領主のもとに生まれた信繁が、家族とともに知恵と勇気と努力で乱世を生き抜く姿を描いている。三谷幸喜さんが2004年放送の「新選組!」以来、12年ぶりに大河ドラマの脚本を手がけている。
白石さんが演じる重成は、幸村(堺さん)を大坂城に迎えた豊臣方の武将で、色白の美丈夫の貴公子と伝えられ、いまでいうところのイケメンの若武者だ。大坂の陣が初陣となるが、歴戦の兵たちと力を合わせて戦いながら成長していく。白石さんは「役者をやる中で大河は一つの目標だった。いつか大河に出られれば……と乗馬を練習したりしていたんです」と準備をしていたといい、「三谷さんの作品というのもうれしいですね」と喜ぶ。
自身が演じる木村重成については「裏表がなく正義感が強い男。若い武将で経験はないけど、器の大きな人物だったようですね。自分はそんなに立派な人ではないですね。死んだ後に人物像が作られたところもあり、資料があまり残っていない。関連する本を読んだり、お墓参りをしましたが、三谷さんの台本を読んでから固めていこうとしました」と考えたという。
初の大河の撮影は「あんまり緊張しないかと思ったけど、結構緊張しましたね。所作もあるので、そこにとらわれてリラックスできなかった。セットも大きくて立派。いい緊張感がありました。いろいろな思いがあって、体が震えました。できる限りはやれたかと思います」と振り返る。
ここまでの撮影で印象に残っているのは軍議のシーンといい、「重成にとって初めての軍議だけど、周りにそのことを悟られないようにしようとしていると思った。勢いよくやったら、堺さんに『ああいうふうにするとは思っていなかった。すごくいいですね』と言われました」とうれしそうに話す。
豊臣方として重成と共に戦うのは後藤又兵衛(哀川翔さん)や毛利勝永(岡本健一さん)らだ。白石さんは“俳優の先輩”たちとの共演について「皆さんのパワーに負けないように、自分なりの作戦で挑んでいます。作戦は……秘密です(笑い)」と話す。また、殺陣のシーンもあるといい「(ドラマや映画の)『彼岸島』でも刀を振ったので、また振れる!とワクワクしました」と語る。
白石さんは映画やドラマで活躍中で、若手俳優として注目を集めている。「役者をやっていると、売れたいとか大きくなりたいと思うけど、そういうふうに思って失敗したこともある。だから、そういう思いを意識的につぶしています。目立ってやろうとすると空回りすることもあります。大河に出させていただけることは名誉。だけど、欲を排除したらいい意味で目立てると思っています。欲を出したら負けなのかもしれませんね」と語る白石さんの“秘密の作戦”が成功するか、楽しみだ。
「真田丸」はNHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送中。
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