映画コメンテーターの有村混さんが、DMM.comの会員制オンラインサロンサービス「DMMラウンジ」に開設したラウンジ「有村昆のバカデミーシネマラボ」の企画「本音で映画サミット」を開き、映画パーソナリティーの伊藤さとりさんら映画のプロたちとヒット作や話題作を批評した。大ヒットした劇場版アニメ「君の名は。」(新海誠監督)について「マーケティングが素晴らしい。新海誠さんに売れる要素を入れて、エンターテインメント力も作家力もバランスがいい」と分析。「中高生を劇場に来させるのはすごく大変な時代に、日本映画にとって未来も明るい」と絶賛した。
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「本音で映画サミット」には、有村さん、伊藤さんのほか、年間200本の映画を見るお笑いコンビ「飛石連休」の藤井ペイジさん、映画「ライブテープ」やドラマ「山田孝之の東京都北区赤羽」などの松江哲明監督、 映画ライターのよしひろまさみちさんという”映画のプロ”たちが参加。「シン・ゴジラ」「君の名は。」「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」「世界一嫌いなあなたに」「白い帽子の女」をテーマに歯に衣着せぬ本音トークを展開した。
「君の名は。」について、有村さんは「(デビュー作の)『ほしのこえ』も、男女が時空が違って、遠距離で結ばれるのか、2人の気持ちがすれ違ったり、というモチーフだった。作画やCGで日本のトップのクリエーターが参加して、レベルが上がった」と分析した。
また、伊藤さんも「(プロデューサーの)川村元気さんが『おおかみこどもの雨と雪』(2012年)のとき、『新海誠の時代が来る』って言っていた。アニメーションがここまで評価される時代が来た。新海さんはエンターテインメントとして大きくバージョンアップしたと感じた」と評価した。
よしひろさんは「私の世代だと角川映画の『転校生』『時をかける少女』に『サマーウォーズ』が入っている感じで既視感がすごかった。でも、いい映画で、今の中高生に絶対に受けると思った。中高生が劇場に足を運ぶという習慣をつけてくれた」と語った。
有村さんは「総じてマーケティングが素晴らしい。新海誠さんに売れる要素を入れて、エンターテインメント力も作家力もバランスがいい。中高生を劇場に来させるのはすごく大変な時代で、日本映画にとって未来も明るい。スマホを使って、三葉と瀧が連絡を取れなくなるとき、画面がぱらぱらと消えていくシーンがあるけど、現実でもSNSで連絡とっているけど、もし消えたら連絡が取れなくなっちゃうといった今の空気感を入れつつ、写実的なリアルを描けば描くほど、逆にファンタジーが生きる。日常の先にある非日常が中高生に刺さった。中高年については『時かけ』や『転校生』を見た世代に受けた」と評価した。
「本音で映画サミット」の完全版は「有村昆のバカデミーシネマラボ」で公開している。有料で会員登録が必要。
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