ドラゴンボールDAIMA
第10話 ウナバラ
12月16日(月)放送分
人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」の最新作「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」の音楽を担当する宮川彬良さん。「宇宙戦艦ヤマト」は、父の故・宮川泰さんが音楽を手がけ、宮川さん自身も「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」などに参加した。父の手がけた音楽と改めて向き合うことについて「父のレッスンを受けているよう」と語る宮川さんに「宇宙戦艦ヤマト」の音楽に込めた思いを聞いた。
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「宇宙戦艦ヤマト2202」は、2012年に公開された「宇宙戦艦ヤマト2199」の続編で、1978年に公開された「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」がモチーフ。イスカンダルからヤマトが帰還して数年後、宇宙の平和を願う女神テレサの願いとは反対に、宇宙の覇者を目指す帝星ガトランティスが台頭。地球は軍備増強の道を歩み始める……というストーリー。小説「亡国のイージス」「機動戦士ガンダムUC」の福井晴敏さんがシリーズ構成と脚本を手がけ、「蒼穹のファフナー」の羽原信義さんが監督。第3章「純愛篇」が14日、上映される。
宮川さんは、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」の音楽を担当したことも話題の人気作曲家。「2199」から引き続き「2202」の音楽を手がけることになった。「2199」の参加をオファーされた際、「まだやるの?」と感じたという。
しかし、「お説教するつもりで打ち合わせに行った。断ろうと思った。(『2199』を手がけた)出渕(裕)監督に会って、思いをぶつけたら、出渕監督は私と同じ考えだった。話していて、楽しかったんですよ。自分にとって『ヤマト』に参加するのは子供を育てるくらい重いこと。背負うものも大きい。ただ、自分がやらないと苦しむ。自分じゃなきゃイヤだ……となった」と考えが変わったようだ。
「ヤマト」の昔の譜面は、残っていなかったため、宮川さんは、父の残した音楽を聴き直し、譜面に起こす、いわゆる耳コピを行った。「サルベージと言っています。自分でもワクワクした。曲がどういう構造になっているかが、やっぱり面白くてね。父のレッスンを受けているようでした。天才的で、神が宿っているような曲もあった。あの時、宮川泰はノっていたんだなって」と発見も多かったという。
父の音楽と向き合うことで「DNAなのか、経験なのか分からないけど、感覚が一緒なのかもしれないと感じるところもありますね。メロディーにロマンを感じる。オヤジは『メロディーの組み合わせは出尽くした』と言っていた。(自分は)若い時、それは違うだろ……とも思っていた。ただ、そういうオヤジが四苦八苦しながら、新しいメロディーを追い求めた。夢を持っているから、できるんだよね」とも感じたようだ。
「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」の中でも印象的な楽曲で、宮川さんが高校生時代にパイプオルガンで参加した「白色彗星」も“サルベージ”した。思い出深い同曲と再び向き合い「レコーディングの時、思い出すこともありましてね、(宮川さんがオルガン奏者に対して)一生懸命指揮していたんです。昔も宮川泰が(自分に向かって)指揮して、鼓舞していたことを思い出した。そんなこと、忘れていたんですけどね」と明かす。
「ジタバタしないとヤマトじゃない」とも話す宮川さん。「頼まれていない曲も書いた。どこに使うか分からないけど、時間をかけて録(と)ることもあります」と採算度外視で作品に向き合っているようだ。
「宇宙戦艦ヤマト2202」は、スタッフの熱い思い、愛があふれているからこそ、ファンの支持を集めているのかもしれない。
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