葵わかな:わろてんかヒロインは「慎重派」 ブレない“強さ”も…

NHKの連続テレビ小説「わろてんか」でヒロインの藤岡てんを演じる葵わかなさん (C)NHK
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NHKの連続テレビ小説「わろてんか」でヒロインの藤岡てんを演じる葵わかなさん (C)NHK

 2日にスタートしたNHK連続テレビ小説「わろてんか」でヒロインの藤岡てんを演じている女優の葵わかなさん。天真爛漫(てんしんらんまん)で笑うことが大好きなてんに対して「私自身は考えるのが好きな慎重派なので、性格は正反対かもしれません」としながらも、「てんちゃんの笑いに対する情熱を持ち続ける、ブレない強さ」に憧れを抱くという。そんな葵さんに「わろてんか」への思いなどを聞いた。

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 ◇「明るくならないといけない」とは思わない

 「わろてんか」は、京都の老舗薬問屋の長女で、笑いをこよなく愛するヒロイン・藤岡てん(葵さん、幼少期は新井美羽さん)が、運命的な恋に落ちた旅芸人の北村藤吉(松坂桃李さん)と夫婦となり、いつしか大阪を日本一の“笑いの都”にしていく姿を描く、一代記だ。

 ヒロインのてんは、いつも周りを朗らかにしながら自分もよく笑う、笑い上戸(=ゲラ)の女の子で、葵さんも「笑いの力を皆さんにお届けすることが、てんを演じる上で一番大切だと思う」と使命感に燃えている。

 一方で、役柄との共通点を「見つけようとしても、自分では見つからないような気がする」とも話す葵さん。「実は自分は物事を静かに熟考するタイプ。朝ドラのヒロインになったからと言って無理に『明るくならないといけない』とは思わないし、悩むところはちゃんと悩んでいいと思う」と決してブレることのない強さを見せると、「でも最近、撮影が進んでいくうちに、てんちゃんと自分自身が混ざり合ってきた感覚があります」と自信をのぞかせる。

 ◇初めての落語、寄席、なんばグランド花月…早くも笑いの魅力のとりこに

 そんな葵さんの、役を通しての“笑い”への取り組み方、ひたむきさは本物だ。「撮影に入る前に寄席の歴史とか、作品の時代背景を本で調べた」という葵さんは、大阪の繁昌亭やなんばグランド花月、東京の末廣亭といった寄席や劇場に通い、本物の笑いを生で体感した。

 「初めて落語を聴いたんですけど、東京と大阪では言葉のニュアンスが違うので、(違いが)面白く感じた」といい、「特に関西のお客さんは、そういった場所に積極的に笑いに来ているんだって。そこにすごく驚きました。落語が笑い声で聞こえないくらいの盛り上がり方で、恥ずかしがらずに笑えていいなって」と、早くも笑いの魅力のとりこになりつつあるようだ。

 ◇ドラマのカギとなる「笑顔」に自信? 笑い疲れも「幸せ」

 ドラマでは、ヒロインの“笑顔”も大切な要素で「やはり笑う場面が多いですし、てんちゃんの笑顔を見て、周りも笑顔になるってことも多い。笑顔がキーポイントになる」と実感を込めると、「どうやって笑ったらいいのか、笑い方、声の出し方を、いつもどうしようかなと考えながらやっています。そういう試行錯誤を繰り返していくうちに、自然に笑えるようになった気はします。現場にいる方々が面白いからなのか、自分ってこんなに笑う人だったんだと、新しい発見がありました」と明かす。

 また葵さんは「顔をどれだけ大きく使って笑えるのか、挑戦していて……。パッと笑おうと思ったら、パッパッパッと3倍ぐらいの勢いで笑えるようになりました」とほほ笑んでみせると、「撮影中よく笑いすぎて、『ああ~おなかが痛い』ってときもあります。私が『笑い疲れた』って言ったら、松坂さんが『笑い疲れるなんて幸せなことじゃないか』って返してくださって、そうだなって思いました。幸せな疲れ方だなって」とうれしそうに笑っていた。

 「わろてんか」はNHK総合で月~土曜午前8時ほかで放送。全151回。

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