注目映画紹介:「ミスミソウ」山田杏奈の壮絶な復讐シーンに注目 押切蓮介の人気マンガを実写化

映画「ミスミソウ」の一場面 (C)押切蓮介/双葉社 (C)2017「ミスミソウ」製作委員会
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映画「ミスミソウ」の一場面 (C)押切蓮介/双葉社 (C)2017「ミスミソウ」製作委員会

 押切蓮介さんの人気マンガを実写化した映画「ミスミソウ」(内藤瑛亮監督)が、7日から新宿バルト9(東京都新宿区)ほかで公開される。東京から田舎へ転校し、いじめを受ける主人公が、自宅が火事になる事件をきっかけに復讐(ふくしゅう)を遂げていく姿を描いた作品。主人公・野咲春花を演じる山田杏奈さんの壮絶な復讐シーンが見どころだ。

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 マンガ「ミスミソウ」に加筆した「ミスミソウ 完全版」(双葉社)が原作。東京から田舎に転校してきた野咲春花(山田さん)は“部外者”として扱われることになり、クラスの女王的存在の小黒妙子(大谷凜香さん)の取り巻きグループから日々いじめを受けていた。春花はクラスメートの相場晄(あいば・みつる、清水尋也さん)の存在を心の支えに、エスカレートするいじめに耐えていたが、ある日、自宅の火事で両親が焼死、妹も大やけどの重傷となる悲劇に襲われる。傷心の春花は火事の原因を知り、いじめっ子たちへの復讐を開始する……というストーリー。

 復讐シーンの過激な描写が強烈な印象の原作を、果たしてどのように実写化しているのかとやや不安もあったが、くぎを刺し、指を切り、白い雪に血が飛び散り……と、原作の凄惨(せいさん)な描写を予想以上に容赦なく描いている。目を背けたくなるほどの徹底した演出で息をのんだ。

 映画初主演の山田さんは、一見華奢(きゃしゃ)ではかなげだが、感情を表面には出さず、壮絶に復讐していく春花を見事に演じ切っている。特に本人も意識したという目力は、迫力を生み出すことに成功している。

 ロケ地の長野・軽井沢や群馬、新潟……どの場面も、原作のどこか不気味な雰囲気が漂う田舎町そのものの風景。違和感なく作品の世界に浸ることができた。(河鰭悠太郎/フリーライター)

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