テレビ質問状:「ノンフィクションW 超・演劇人 野田秀樹 密着555日」野田秀樹の1年半を追う

「ノンフィクションW 超・演劇人 野田秀樹 密着555日」のワンシーン
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「ノンフィクションW 超・演劇人 野田秀樹 密着555日」のワンシーン

 WOWOWは「WOWOWオリジナルドキュメンタリー」枠として、国内外のさまざまなテーマを扱ったオリジナルのドキュメンタリー番組「ノンフィクションW」を放送している。21日午後6時半からWOWOWプライムで放送される「ノンフィクションW 超・演劇人 野田秀樹 密着555日」の番組ディレクターを務めたアクロの大野隼平さんに、番組の魅力を聞いた。

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 ――番組の概要と魅力は?

 40年以上もの間、演劇界のトップランナーとして走り続ける劇作家・演出家・役者、野田秀樹。彼が30年前に作り上げた伝説の舞台「贋作 桜の森の満開の下」を、2017年夏、歌舞伎として「野田版 桜の森の満開の下」を上演した東京・歌舞伎座での公演に始まり、日本各地の伝統芸能とのコラボ「東京キャラバン」への参加、さらには全編英語の現代劇「One Green Bottle」海外公演、そして「贋作 桜の森の満開の下」のパリ公演まで、東京、韓国ソウル、英国ロンドン、ルーマニアのシビウと、世界各地で公演を重ね、新しい演劇作りに身を投じる激動の日々を追っています。

 ――今回のテーマを取り上げたきっかけと理由は?

 野田さんの歌舞伎座での公演「桜の森の満開の下」から始まり、東京キャラバン in 京都、「One Green Bottle」のワールドツアー、現代版の「贋作 桜の森の満開の下」へとつながる濃密な1年半に密着できることとなり、その貴重さに身震いする思いでした。

 特に「桜の森の満開の下」という作品で、まさに過去のご自身と対峙(たいじ)し、さらに歌舞伎版、現代版として向き合う姿を追いたいと思いました。

 ――制作中、一番に心がけたことは?

 空気を読むことです。野田さんの創作の邪魔にならないように、距離感を大切にしていました。気分が高揚しているようなときにはちょっと攻めても大丈夫かな、緊迫していたり、繊細な作業の折には、そっと距離をとったり、自分なりに解釈していました。

 野田さんの気持ちを察して、自分の取る距離感が映像にも表れている思います。

 ――番組を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったエピソードは?

 現場を重ねていくうちに、野田さんにディレクターの私を自然に認知いただいてる感じがあったり、野田さんからカメラに向かって話しかけていただいたくこともあり、ありがたかったです。秋田キャラバンの打ち上げでは、アンサンブルの皆さんに接しているような親しみのある感じで、「お前かー!」と笑顔を見せていただいてうれしかった記憶があります。

 大変だったことは、野田さんの入りの時間帯を事前に確認しておいても、予定外にかなり早めに劇場などに入られることが多く、残念なことに撮り逃してしまうこともありました(2時間前とかもよくありました!)。とにかく休まない! 元気!な野田さんのフットワークや予想外の行動に追いついて取り逃がさないようにするためには、ディレクターの私としては体力勝負、といった1年半でした。

 ――番組の見どころを教えてください。

 野田さんの555日、国内外を駆け巡り、追求していく創作活動に密着しています。今回初めてといっていいくらい、ワークショップやお稽古(けいこ)場にもカメラを入れさせていただき、野田さんの創作活動の現場に潜入しています。まさに野田さんの脳内をのぞきこんでいるような感覚になるかと思います。

 ――視聴者へ一言お願いします。

 超・演劇人 野田秀樹さんの創作活動に長期密着した初のドキュメンタリーです。まるでその場で一緒に見てきたかのような濃密な90分間になっているのではないかと思います!

 野田秀樹さんのファンの方、まだ舞台を見たことのない方にも、ぜひご覧いただきたい番組です。

 番組ディレクター 大野隼平(アクロ)

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