吉高由里子:天真爛漫で自然体… “愛される”理由は「媚びない」スタイル?

連続ドラマ「わたし、定時で帰ります。」に主演する女優の吉高由里子さん(C)TBS
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連続ドラマ「わたし、定時で帰ります。」に主演する女優の吉高由里子さん(C)TBS

 女優の吉高由里子さん(30)が16日からスタートする連続ドラマ「わたし、定時で帰ります。」(TBS系、火曜午後10時)に主演する。30代に突入して初の連ドラ主演となる吉高さん演じる「残業ゼロ、定時で帰る」がモットーのヒロインが、くせ者の“モンスター社員”が抱えるさまざまなトラブルを解決していく物語。ドラマを手がけるプロデューサーの新井順子さんは「彼女だったら『お先に失礼しまーす』と言っても嫌みがない。『軽やかな感じの皆に愛されそうな人』というと吉高さん」と起用理由を語る。現場スタッフも“虜(とりこ)”にするという吉高さんの魅力とは……。

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 ◇吉高由里子が等身大のキャラクターを自然体で演じたら…

 「わたし、定時で帰ります。」は、朱野帰子(あけの・かえるこ)さんの同名小説シリーズ(新潮社)が原作。主人公の結衣(吉高さん)は、過去にあるトラウマを抱え、以来「必ず定時で帰る」というモットーを貫くワーキングガール。「仕事は命を懸けるものではない」という思いを持ち、誰よりも集中して仕事を終わらせ、プライベートも大切にする。おいしいものを食べておいしいと感じるといった“普通の感覚”をきちんと大事にする32歳の独身。そんな結衣が同僚らのさまざまな悩みに寄り添い、時に振り回され、そして解決していく。

 新井さんは「結衣ちゃんは気負ったりすることもなく、自由に生きている。『軽やかな感じのみんなに愛されそうな人』というと吉高さん。いわゆる普通の等身大のキャラクターを、自然体の吉高さんが演じたら、面白いものが見られるかな(と考えた)」と起用理由を明かし、「定時で帰れない人からしても、彼女だったら、『お先に失礼しまーす』と言っても嫌みがない」と吉高さんの魅力を語る。

 新井さんと共に今作を手がけるプロデューサーの八尾香澄さんは、「最初に原作を手にしたきっかけはタイトルに惹かれたこと。働き方改革で制度が整う一方、現場で働く人たちには悩みがつきない。それぞれの価値観がぶつかる中で、無理をせず、軽やかに生きる主人公が見たいと企画した」といい、「結衣本人は他人の揉めごとに関わりたくないと言いながら、結果、いろいろな人の悩みに向き合ってしまう優しい人。吉高さんとなら、全く新しい、スーパーマンじゃないのに小さな奇跡を起こす主人公像を作れると思った」と期待を寄せる。

 ◇場の空気を一瞬で変える“女優力”

 今作の撮影に立ち会う機会があったが、吉高さんは撮影の合間に共演の向井理さん、ユースケ・サンタマリアさん、シシド・カフカさんと共に、「いっせーの!」と指が何本上がるか予想するゲームを楽しんでいたかと思えば、いざ本番となると、一瞬で顔つきが変わり、場の空気を変えてしまう演技を見せていた。

 吉高さんの演技力について新井さんは「一瞬にしてそこにぐっと入っていく感じや、微妙な表情の加減がすごい」、八尾さんも「感情が素直に芝居に乗るというか、ずっと見ていたくなる」と絶賛。結衣の同僚役を演じるシシドさんも「スイッチのオン・オフが素晴らしくて、これが女優さんなんだなって思いながら、一緒に演技させていただいています」と話す。

 ◇天真爛漫、やんちゃ、自然体…媚びないスタイルが魅力?

 また、結衣が会社を定時で上がった後に直行する中華料理「上海飯店」の店主・王丹役の江口のりこさんは、ドラマ「時効警察」(テレビ朝日系)で当時10代の吉高さんと初共演している。今回の共演では「大人になったなーという感じはありますけど、でもやっぱりやんちゃな感じが残っていて、印象は変わらない」といい、「明るく天真爛漫(らんまん)な感じがするんだけど、ちゃんと皆が今どういう状態なのか、特にスタッフさんのことよく見ているなという感じがある」と明かす。

 現場スタッフも「皆に愛されている」「愛されキャラ」と吉高さんに魅了されているようで、シシドさんは「吉高さんを中心に和気あいあいとしている現場」と表現。新井さんも「明るいし、気遣いもできるし、こういう人が愛されるんだな。あの柔らかい雰囲気、嫌いな人はいない」と話し、「思ったことをずばり言う。それが場を和ませるとか、笑いになる」と明かす。八尾さんも「とにかく現場の空気を良くして、明るくして。その振る舞いがすごい」「とにかくフラットで、自然体」と続け、新井さんと共に「媚(こ)びない」と口をそろえる。

 20代には数々のドラマや映画に出演し、2014年にはNHK連続テレビ小説「花子とアン」に主演するなど、女優としてのキャリアを着実に重ね、昨年30歳を迎えた吉高さん。今作で見せる新たなヒロインに注目だ。

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