橋本愛:WOWOW連続ドラマで初主演 「孤狼の血」柚月裕子の「パレートの誤算」を実写化

橋本愛さん
1 / 1
橋本愛さん

 女優の橋本愛さんが、2020年3月に放送されるWOWOW連続ドラマ「連続ドラマW パレートの誤算 ~ケースワーカー殺人事件」で主演を務めることが11月26日、明らかになった。橋本さんがWOWOWのドラマで主演を務めるのは初めて。
 
 ドラマは、映画「孤狼の血」などで知られる、柚月裕子さんの社会派ミステリー「パレートの誤算」(祥伝社文庫)が原作。殺されたケースワーカーの素顔と不正受給の実態、殺人に隠された社会保障の闇と新たなる希望を描き出す、ヒューマンミステリー作品だ。

あなたにオススメ

 橋本さん演じる主人公・牧野聡美は、不本意ながら市役所の福祉課に勤める新人嘱託職員。ある日、生活保護利用者と直接向き合うケースワーカーの仕事を命じられ、不安を抱く聡美を、ベテランの山川が励ましてくれた。後日、山川がアパートの火災後、他殺体で発見される。 周囲で、山川が何らかの不正に関わっていたのではないかという疑念が膨らんでいく中、聡美は、町を覆う不正の影と生活保護をめぐるさまざまな人々の人生模様に巻き込まれていく……というストーリー。

 監督は映画「初恋~お父さん、チビがいなくなりました」や「連続ドラマW 煙霞 -Gold Rush-」などで知られる小林聖太郎さん、脚本は「連続ドラマW イアリー 見えない顔」などの武井彩さんと小松屋たからさんが担当する。

 「連続ドラマW パレートの誤算 〜ケースワーカー殺人事件」はWOWOWプライムで2020年3月スタート。全5話で第1話無料放送。

 ◇橋本愛さんのコメント

 ――WOWOW連続ドラマW初主演についての意気込みは。

 主演という立場だからこそできること、やらなければいけないこと、だからと言って気負わない方がいいこと、その全てに向き合って、作品をより良いものにすることに集中したいと思います。

 ――脚本を読まれた際の感想を教えてください。

 まだ1度目を通しただけですが、運命的なものを感じました。作品内に出てくる、働き蟻の法則およびパレートの法則についての文章を読んだ時です。私は高校生くらいのときに、自分の目で人や社会を見つめて、ある法則を見つけました。それを自分の中で、「2:8の法則」と名付けていたのです。内容にいくらかの誤差はあれど、本質的にはかなり近いものが既にこの世界には提唱されていたのだと、度肝を抜かれました。

 そもそもそれらの法則を知らなかったことは置いといて(笑い)、これは自分がやるべきものかもしれない、と吸い込まれるような気持ちでした。

 ――この映像化を通じて届けたい思いや、視聴者の皆様へメッセージをお願いします。

 どうか、希望の光へ一人でも引きずり込めるように、頑張りたいと思います。

 ◇柚月裕子さんのコメント

 ――「パレートの誤算」がWOWOWでドラマ化されることについてのお気持ちは。

 この作品は生活保護をテーマにした作品です。登場人物たちは、生活保護を支給する側もされる側も、それぞれに複雑な事情を抱えています。その人物たちが、悩みながらも勇気をもって問題に立ち向かう姿を、ドラマを通して多くの方にご覧いただきたいです。

 ――主演の橋本愛さんについての印象や期待したいポイント、脚本を読んでドラマに期待することを教えてください。

 主人公の牧野聡美は、ケースワーカーという仕事に最初は消極的ですが、芯が強く行動的な女性です。たおやかで凛(りん)としたたたずまいの橋本愛さんが、熱い聡美をどのように演じてくださるのかとても楽しみです。ドラマは小説よりも、聡美と小野寺の関係が丁寧に描かれています。協力しあったかと思えば反発しあったり。事件の捜査とともに変化していくふたりの関係性も、ドラマの見どころの一つだと思います。

 ◇小林聖太郎監督のコメント

 ――今回の作品のテーマについて、どんなドラマに作り上げていきたいですか。

 ますます増える貧困世帯への対応と、財政逼迫(ひっぱく)との板挟みになりながら現場で必死に踏ん張るケースワーカーの日常の姿を、ただ表層的に扱うのではなく微細に描き、かといって重くなりすぎずにサスペンスとしてワクワク読むことができた原作の読後感を大切にしながらも、ドラマとして新たなものにできればいいな、と考えております。

 ――橋本愛さんにどんな主人公・聡美を演じてもらいたいか、期待していることは?

 夢かなわず、市役所の非正規採用職員として先の見えない働き方を強いられていた女性が、ケースワーカーという職に誇りとやりがいを見いだすまでを描く物語において、橋本愛さんが持つ、繊細で芯が強く正義感の強そうなイメージをどう生かし、あるいは覆していけるかこれから一緒に試行錯誤できれば……。

 ――視聴者の皆様へメッセージをお願いします。

 「生活保護」「ケースワーカー」「貧困ビジネス」と言葉が並ぶと、難しそうな、暗そうな、うっとうしそうな題材に思われるかもしれませんが、何よりも皆様の耳目を楽しませるべく奮闘しておりますゆえ気軽に楽しんでいただければ幸いです。「自己責任」でご覧ください。

テレビ 最新記事