2021年度後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)が、2007年度後期の朝ドラ「ちりとてちん」を手掛けた藤本有紀さんによるオリジナル作品「カムカムエヴリバディ」に決定したことが7月28日、分かった。朝ドラ史上初の3人のヒロインが織りなす100年のファミリーストーリーになるという。またヒロインの一人は、8月からのオーディションで選出される。
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本作では昭和、平成、令和の時代に、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母、母、娘の3世代親子を描く。作者の藤本さんは、「いつか2度目の連続テレビ小説を書かせていただく機会に恵まれたなら、きっと書こうとあたためていた題材があります。それが『NHKのラジオ英語講座』です。1925(大正14)年に日本でラジオ放送が開始されたその年に、英語講座は始まりました。その歴史をひもといていくことは、そこに100年の物語を見つけ出し、紡ぎ上げることと同義です。とても自然な成り行きで3世代のヒロインが誕生しました。小さな積み重ねがやがてダイナミックな展開をもたらすのは、英語学習も連続テレビ小説も同じです。毎日15分だけ、おつき合いいただけましたら幸いです」とコメントしている。
物語の舞台は京都、岡山、大阪。戦争で夫と死に別れ、娘を置いてアメリカに渡るしかなかった祖母・安子(やすこ)。親と英語を憎みつつも、ジャズソングに救われて自分の人生を切り開いた母・るい。時代劇の世界に憧れながら、回り道を経てラジオ英語講座に自分の居場所をみつけていった娘・ひなた。3人はラジオで英語を聴き続けることで、それぞれの夢への扉を開いていく……という内容で、「小さな一歩一歩を積み重ねることが、思ってもいない人生を切り開き、明るく照らしていく」というメッセージが込められた、波瀾(はらん)万丈なハートフルコメディーだ。
タイトル「カムカムエヴリバディ」は、かつて終戦直後の日本を席巻した平川唯一(ひらかわ・ただいち)さんのNHKラジオ英語講座、通称「カムカム英語」のオープニング曲のタイトルに由来。「証城寺の狸囃子(たぬきばやし)」のメロディーに乗って、「カム♪カム♪エヴリバディ♪~」の歌が始まると日本中の子供からお年寄りまでクギ付けになり、明るい声に励まされた。そこには戦後の重苦しい日本を「明るくしたい」という平川さんの願いが込められ、「カムカムエヴリバディ」の合言葉は、「今を生きる私たちの未来をも切り開くパワーワードになる!」と願いを込めて、タイトルとして付けられたという。
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