戸塚純貴:「警視庁ゼロ係」では「成長を見せない」 第5話“文平回”はシリーズ屈指のシリアス展開に

連続ドラマ「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~SEASON5」第5話の一場面(C)テレビ東京
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連続ドラマ「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~SEASON5」第5話の一場面(C)テレビ東京

 シーズン5が放送中の小泉孝太郎さん主演の人気ドラマシリーズ「警視庁ゼロ係~生活安全課なんでも相談室~」(テレビ東京系、毎週金曜午後8時)に出演する俳優の戸塚純貴さん。2017年のシーズン2から、主人公の小早川冬彦(小泉さん)らが所属する「杉並中央署 生活安全課 なんでも相談室」のメンバーの太田文平を演じている。2011年の俳優デビューから今年で10年、数々のドラマや映画に出演する戸塚さんだが、キャリアの中でも“最も長く”演じているのが同役。「演じる上では、“成長を見せないこと”を意識しています。それが難しさでもあるのですが……。また、『ゼロ係』の撮影は、なんとなく田舎に帰れる安心感があります」と話す戸塚さんに話を聞いた。

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 ◇「ゼロ係」は心のふるさと? “成長”すると監督に怒られた

 ドラマは、小説家の富樫倫太郎さんの「生活安全課0係」シリーズ(祥伝社)が原作で、2016年にスタートした人気シリーズ。小泉さん演じる“空気は読めないが事件は読める”KY刑事の冬彦と、女優の松下由樹さん扮(ふん)する“男まさりで口の悪い”ベテラン刑事・寺田寅三(とらみ)の迷コンビや、そんな2人が所属する、警察のはみ出し者の吹き溜まり「杉並中央署 生活安全課 なんでも相談室」メンバーの活躍を描く。戸塚さん演じる文平は、岩手なまりが抜けない、ゆとり世代の超マイペース人間。地道な捜査や体力勝負は苦手だが、パソコンやモバイルを用いた捜査で活躍する。

 作品の魅力の一つに、シリアスな事件とのギャップで、思わず笑ってしまうような「なんでも相談室」メンバーのコミカルなやり取りがある。そんな柔らかな空気感は、撮影現場にも。戸塚さんは「田舎に帰ってきたような安心感」があるという。

 「毎回『ゼロ係』の撮影に入ると安心感がありますね。作品にホームもアウェーもないのですが、なんとなく田舎に帰ってきたという感じがして……(笑い)。僕も田舎から上京して、こういうお仕事をさせていただいて、そういった場があるのは、本当にうれしいです」

 「なんでも相談室」のいい意味で変わらない空気感を壊さないため、演じる上で意識しているのは「成長を見せないこと」。だが、“変わらない難しさ”がある。

 「シーズンを重ねていくと、“パワーアップした姿を見せなきゃいけない”というのはほかの作品だったらあると思うのですが……『ゼロ係』は違いますね。今年1月に放送されたスペシャルの撮影に入るとき、当時体を鍛えており、その状態で撮影に入ったら、監督に『なんでたくましくなってきてんだ。ダメだよ、そんなことしちゃったら』と怒られまして。それで怒られるんだ、と痛感しました(笑い)」

 また戸塚さんは「年も取りましたよね(笑い)。初登場時は24歳とかだったので、見られ方とかそういう部分は年々変わってきていると思います」とも話す。数カ月空くこともある撮影、さまざまな作品に出演する中で、どうやって“変わらず”文平を演じ続けていられるのか。戸塚さんが、文平と同じ岩手出身ということは一つ“キー”となっているようだ。

 「『ゼロ係』に入る前は、親に電話して、岩手なまりを呼び起こします。東京に住んでいると、やっぱりどんどん標準語になっていくので……。それが役に入るスイッチになっているかも知れません」と語った。

 ◇第5話では「文平を捨てた」 今までにないシリアス展開

 5月28日放送のシーズン5の第5話は“文平回”。公園である金融業者の男性の遺体が発見される事件が発生。死亡推定時刻の公園の監視カメラには、文平の姿が映っており、凶器の刃物からも文平の指紋が検出される。当の文平は逃走を続けて……と展開する。

 「第5話では文平というキャラを捨てました」と話す戸塚さん。「別の作品かと思うくらいシリアスで、今までにないようなストーリーになっています。なまりも抜いて、普段のおちゃらけている感じもないです。気が触れているような状態でずっと演じていたので、喉がかれそうでした」と振り返る。

 「初めて脚本を読んだときは驚きました! どうなっていくんだろうとドキドキしながら読み進めていきました。このドキドキ感を視聴者の方にも感じていただけるよう、第5話の文平を演じました。これまでの『ゼロ係』とはまったく違う雰囲気の回になっているので、ぜひ見ていただきたいです!」とアピールした。

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