放課後カルテ
第10話(最終話) これからも健康でいてほしい
12月21日(土)放送分
感動のうちに最終回を迎えた吉高由里子さん主演の連続ドラマ「最愛」(TBS系)。毎話印象的なシーンで流れ、作品を切なく彩ったのが宇多田ヒカルさんの主題歌「君に夢中」だ。SNSでは今でも“最愛ロス”真っただ中の声も見られるが、ここでは「君に夢中」が彩った第4話~第6話の名シーンをプレーバックする。(全3回)
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「最愛」は、殺人事件の重要参考人となった実業家の真田梨央(吉高さん)、その初恋相手で事件の真相を追う刑事・宮崎大輝(松下洸平さん)、あらゆる手段で梨央を守ろうとする弁護士・加瀬賢一郎(井浦新さん)を中心にしたラブサスペンス。新井順子さんがプロデューサー、脚本を奥寺佐渡子さんと清水友佳子さん、演出を塚原あゆ子監督と2013年1月期放送の「夜行観覧車」、2017年4月期放送の「リバース」とそれぞれが話題を呼んだ制作陣が手がけた。
第4話は、高橋文哉さん演じる情報屋・生田誠の正体が梨央の生き別れの弟・優であることが明らかになるエピソード。「君に夢中」が流れたのは、梨央の前に優が姿を現したシーンだった。ついに優と再会した梨央が、「もう会えんかもしれんと思っとったんやよ」と伝えると、優は「ホントはそのつもりやった。一生会わんつもりやったのに」と話す。そして、「動画見たよな? ごめんな。姉ちゃん。やったのは俺なんや」と昭の首を絞めたことを告白して……という切ない場面だった。
第5話では、梨央と優が見つけた亡き父・朝宮達雄(光石研さん)の告白で「君に夢中」が流れた。地元に戻った梨央と優は、達雄の動画を発見。動画の中で達雄は、15年前に失踪した渡辺康介(朝井大智さん)について、「9月21日深夜、殺しました」と告白。「罪は必ず償います。悪いのは私で、子供らには罪はありません」と涙ながらに話すと、優は「お父さんうそついとる! 刺したのは俺や!」と叫ぶ。「子どもらは何も知りません。全部、全部私一人がやったことです」と達雄が話すシーンで「君に夢中」のイントロが流れ、そのまま「俺逃げんって決めたんや!」と叫ぶ優、「今度は必ず力になる!」と優に語りかける大輝、「優を連れて行かんで」と懇願する梨央という3人の気持ちがぶつかり合う作中でも屈指の名シーンへと繋がっていった。
家族愛が描かれた第5話に続く第6話では、物語を象徴する“ジリキュンシーン”で「君に夢中」が流れた。加瀬の尽力により、優は昭の死に直接は関与していないことが証明される。そんな中、大輝の立場を心配した梨央は電話で「優が戻ってきた、ありがとう」と報告。「本当はやったらいかんことなんやろ? もう会わんようにする」と伝え、大輝が思わず目を閉じるシーンでイントロが流れる。「大ちゃんの立場が悪くなってまったら私も嫌やもん。最後に顔が見たかったんや」という言葉を受けて、梨央を探す大輝。歩道橋にいた梨央を見つけた大輝は「勝手に決めんな!」と叫び、梨央を追いかけるのだった。そして、梨央に追いついた大輝は、梨央の腕をつかみ、ぎゅっと抱きしめる。梨央も大輝を抱きしめるが、「じゃあね」と言って行ってしまい……。2人の絶妙な気持ちの揺らぎがファンの心をも揺らした名場面だ。
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