日本映画の祭典「第45回日本アカデミー賞」授賞式が3月11日、東京都内で開催され、映画「孤狼の血 LEVEL2」(白石和彌監督)の鈴木亮平さんが最優秀助演男優賞に選ばれた。
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鈴木さんは「自分一人では決していただけないものですので、この作品に関わったすべての方、ロケに協力してくださった広島の方に感謝したいと思います」とコメント。「1作目の主演が役所(広司)さんということで、正直『LEVEL2』の現場は、役所さんがいないプレッシャーとの戦いでした。ただ、役所さんがいないという空白が僕たちにいいプレッシャーを生んで、緊張感にあふれた映画が出来上がったと思います。役所さんにも、この場を借りて感謝したいと思います」と語った。
ブロンズを大事に抱えた鈴木さんは、「思い返せば、映画を見るのが好きでスクリーンの世界の中に入りたいと思っていた子供の頃から、18歳でお芝居を始めて、これまでたくさんの人に迷惑をかけながらも助けていただいて、今日、一つの評価を頂けました。その方たち一人一人の顔を思い出しながら、このブロンズを眺めて夜を過ごしたいと思います」と喜んだ。
「孤狼の血」は、柚月裕子さんの同名小説シリーズ(角川文庫/KADOKAWA)が原作。前作は、昭和63(1988)年、暴力団対策法成立直前の広島を舞台に、一流大学卒の新人刑事・日岡(松坂桃李さん)が、暴力団との癒着がうわさされる刑事・大上(役所さん)と共に、金融会社社員失踪事件の捜査を担当するうち、暴力団と警察組織を巻き込んだ報復合戦に巻き込まれていく……という展開だった。
続編となる「LEVEL2」は、原作では描かれていない完全オリジナルストーリーで、前作から3年後が舞台。広島の裏社会を治めていた伝説の刑事・大上亡き後、その遺志を受け継いだ日岡は暴力組織を取り仕切っていた。しかし、出所してきたたった一人の“悪魔”によって事態は急転していく……というストーリー。
同賞は日本の映画芸術、技術、科学の向上発展のために設けられ、選考は日本アカデミー賞協会員の投票で実施される。今回の選考は、2021年1月1日~12月31日に公開された作品が対象。羽鳥慎一さんと長澤まさみさんが司会を務めた。
阿部寛「護られなかった者たちへ」▽鈴木亮平「孤狼の血 LEVEL2」▽堤真一「ザ・ファブル 殺さない殺し屋」▽仲野太賀「すばらしき世界」▽村上虹郎「孤狼の血 LEVEL2」
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