前田公輝:「さわやか3組」から20年、三浦大知との“奇縁” 「有言実行」朝ドラ初出演への思い

NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」で砂川智を演じる前田公輝さん (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」で砂川智を演じる前田公輝さん (C)NHK

 黒島結菜さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ちむどんどん」(総合、月~土曜午前8時ほか)に出演中の前田公輝(まえだ・ごうき)さん。ヒロイン・暢子(黒島さん)たちの暮らす村の豆腐店の息子、砂川智として第3週「悩めるサーターアンダギー」(4月25~29日)から登場している。主題歌「燦燦」を歌う三浦大知さんとの“奇縁”など、初の朝ドラとなった「ちむどんどん」への思いを語った。

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 ◇主題歌「燦燦」は響きすぎました

 「ちむどんどん」は、2014年度後期の朝ドラ「マッサン」などの脚本家・羽原大介さんのオリジナル作品。2022年に本土復帰50年を迎える沖縄が舞台で、沖縄料理に夢をかけるヒロイン・暢子と、強い絆で結ばれた4兄妹の笑いと涙の物語となる。

 前田さん演じる砂川智は、暢子たちの暮らす村の豆腐店の息子。4兄妹の幼なじみ。小さな家業を継ぎながらも、いつか自分でもっと大きな商売をしたい、という野望を抱いている。暢子に思いを寄せるが、なかなか気づいてもらえない……という役どころ。第2週「別れの沖縄そば」(4月18~22日)まで子供時代を宮下柚百さんが演じていた。

 ドラマについて、台本の段階で、すでに「これでもかっていうくらい泣いてしまっていた」と明かす前田さん。「特に僕自身が家族というものを“大きな幹”として芸能生活を送ってきたところがあったので、母とか父とか兄とかを投影してしまいまして」と理由を告白。映像としては、第1週「シークワーサーの少女」(4月11~15日)の終盤、ドローンを使って撮影された“兄妹が駆けていくシーン”で「ぐっときた」といい、「あとは子供時代の智がSNSでも好評で、いいお声をいただいていたので、ちゃんと引き継げているといいなって願っていました」と振り返る。

 自身は第3週からの登場となったが、「映像を見させてもらったとき、三浦大知さんの『燦燦』が流れている中、自分の名前が出てきてから先に進めなくて。これでお酒、何杯でもいけるなって」としみじみ。「自分自身、憧れが強すぎて、現場でも体が震えるような感動もありました」と朝ドラ初出演への喜びを口にした。

 三浦さんとは、前田さんがかつて出演していた同局の教育ドラマ「さわやか3組」でも主題歌を歌唱という不思議な縁がある。今から約20年前の話で、「すごいつながりだなって、びっくりしました」と前田さん。「僕が小学4年生の頃からのご縁を勝手に感じさせてもらっていて。だからあの歌(『ちむどんどん』主題歌の『燦燦』)は響きすぎました」と語った。

 ◇智は見習いたいくらいの好青年

 そんな前田さんに改めて智役への印象を聞いた。

 「夢にも自分の好きな相手にも正直に進んで行く、本当に男気があって、男のかがみと言いますか、努力している姿を人に見せないですし、見習いたいくらいの好青年です」と明かす。

 「1970年代、昭和に生きる人間でもあるので、男女に対する固定観念とか、僕自身は平成生まれなんで、そこに葛藤を感じつつも、この間も(共演の)片岡鶴太郎さんに『智が好青年すぎる、すごくかっこいい』と言っていただけて。こんな役は初めてだし、台本を読んでいて僕自身がにやけてしまうほど。本当はこう生きていきたい、という憧れもあるし、恐らく智は自分を信じて、その気持ちのまま駆け抜けているんじゃないでしょうか」と予告した。

 前田さんといえば、前述の「さわやか3組」に加え、子供向け教育番組「天才てれびくんMAX」の“てれび戦士”として記憶している視聴者も多い。ほかにも、時代劇ドラマ「赤ひげ」シリーズといったNHKの作品に携わってきた前田さんだが、実は「朝ドラへの思いはずっとふたをしてきた」と吐露する。

 一方で、以前に友達に「30歳になったら朝ドラに出て、どんどん世に出まくるから」と宣言していたという前田さん。「何の脈略もなく言っていたのですが。それでこの間、その友達に『有言実行していてすごいね』と言われて。だから年齢的にもドンピシャすぎて。そうやって昔から僕のことを応援してきてくださってきた方たちがいて、それこそ『天才てれびくん』で自分と芸能界とが結びつくようになったというのもあるから、この朝ドラで、それこそ明るい太陽が“燦燦”と注ぎ込むようなすてきな朝を皆さんが迎えられるよう、精いっぱい努めていきたいなって思っています」と思いを込めていた。

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