稲垣吾郎さんと新垣結衣さんが、2023年公開の映画「正欲」で初共演することが9月12日、発表された。原作は、「何者」で直木賞を受賞した朝井リョウさんの同名小説で、稲垣さんは検察官の寺井啓喜(てらい・ひろき)、新垣さんは特殊性癖を持つことを隠して生きる桐生夏月(きりゅう・なつき)を演じる。
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稲垣さんが演じる寺井は、自分の力でマイホームを持ち、妻と子を養う男性。新垣さん演じる夏月は、広島のショッピングモールで契約社員として働く女性という役どころ。不登校の小学生の息子が世間から断絶されることを恐れる寺井と、自ら世間との断絶を望む夏月が、どこで、どのように交わっていくかが描かれる。
映画「あゝ、荒野」(2017年)、「前科者」(2022年)などで知られる岸善幸監督がメガホンをとり、映画「宮本から君へ」(2019年)や「とんび」(2022年)の港岳彦さんが脚本を担当する。
キャスト、岸監督、朝井さんのコメントは以下の通り。
脚本を読み終えたとき、この作品に関われることをうれしく思いました。難しい題材にチャレンジする、監督、スタッフの皆様と共に丁寧に演じていきたいと思います。
原作を読んで、何かを問われたような気持ちになりました。それは、「何が正しいか」とかそういう単純なものではないような、でも実はとてもシンプルなことのような気もしました。考え続けること、想像し続けることをいつも以上に大切にしながら、制作に臨めたらと思っています。岸監督とは初めてご一緒しますが、初顔合わせから親身に役についての相談などを聞いてくださり、とても心強く、感謝しています。撮影では、自分なりに、夏月たちが生きる世界を必死に生きたいと思います。
原作の衝撃と感動がずっと消えません。朝井さんの“視点”が生み出した登場人物たち、その感情をどう表現するべきか、模索が続いています。稲垣吾郎さん、新垣結衣さんをはじめとするキャストの皆さんとの対話を重ねて、少しずつ輪郭が浮かび上がってきたところです。人と人のつながりを描こうと思います。大切なのに、難しい、つながり。世界から「普通ではない」と片づけられてしまう人たちの、ゆがみのないつながりを描こうと思います。
言葉にするとは線を引くということです。明確に名付けがたい感情や現象に無理やり輪郭を与えてしまうのが、言葉です。
映画には、表情、声色、沈黙など、言葉以外のものがたくさん映ります。それらが、私が書きながら取りこぼしていったものたちを一つでも多く拾い上げてくれることを願っています。そして、この物語の核が、いい映画を作るという意思以外の部分でゆがめられることのないよう、緊張感とともに祈っています。
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