水曜日のダウンタウン
名探偵津田 第3話
12月11日(水)放送分
女優の吉田羊さんのデビュー25周年を記念した特集「祝25周年!WOWOW冬の吉田羊まつり」が、12月4日に放送される。吉田さんが出演してきた映画やドラマ、舞台に加え、自身初の音楽コンサート「吉田羊Night Spectacles The Parallel~ウタウヒツジ~25th Anniversary Special」、シス・カンパニー公演「ザ・ウェルキン」なども放送。特集の放送を前に、吉田さんがそれぞれの作品に込めた思いや見どころなどを語った。
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楽しかったです! ファンの方と久しぶりにアイコンタクトを取れる距離で会えて、お客様も楽しんでいただけている様子を感じられたので、本当に楽しくやらせてもらいました。そして、ビジュアル的には再考に再考を重ねましたので……。まったく違う4人の人格を衣装とヘアメークで表現させていただいて。異国の雰囲気を感じさせるミュージカル女優、演劇と結婚して25年目を迎えた白無垢(むく)の花嫁、体のシルエットが見える色っぽい大人の女性、そして、パラレルな吉田羊と、衣装とヘアメークが変わるたびに新しい人物の世界をお見せできていたらうれしいです。
楽しかったですね。お受けいただいた時から、絶対的な安心感はありましたけども、大泉さんは2階席から入ってくる瞬間から、お客様との距離感や扱い方が本当に上手ですし、私も舞台上にいながら、出てきた瞬間に胸をつかまれ、さらに、歌声の第一声で「うまい!」って、腰が砕けそうになりましたね(笑い)。
ふふふ、そうなんですよね。夫婦役を何度かやらせていただいていて。直近で言うとドラマ「2020年 五月の恋」で元夫婦役をやらせていただいたので、どこかモトオとユキコにリンクするような錯覚を覚えてました。また、同年代ですので、この世界で同年代で闘い続けている同士として響き合う瞬間だったなと思います。お互いの現在の健闘をたたえ合う空気感もあり、また違った感慨深い部分がありました。
私、本当に知らなかったので、本当に驚いた時って口が開いちゃうんだなって思うくらいびっくりして(笑い)。私にとっては大切な恩人ですし、ずっと背中を追いかけている方が私なんかのライブのために花束を持って駆けつけてくださるなんて……。こんな世界線があったなんてっていう気持ちでしたね。……ドラマ中で本当にお忙しいんですよ、中井さん。そんな中でこのオファーを受けてくださった懐の深さに感動しっぱなしでした。
ええ……そうなの……? 泣いちゃいますね……。いや、ありがたいですね。中井さんって本当にエンターテイナーだから、相手が誰であっても、人を喜ばせるための労力を惜しまない方なんですよね。なんだろうなあ……カッコいいんですよねえ……中井さん。あったかいし、カッコいい。
この25年の間、折に触れ、その時その時に私が必要としている言葉やおしかりをくださって。中井さんがいなかったら本当に今ここにいないので……。この先も中井さんに怒られないように、真剣に作品に向き合っていかなきゃなって思ってます。「お前、手抜いただろ!」って言われないようにしないとって思いますね。
姉2人が家族と来てくれましたね。父はちょっと遠いので、今回は遠慮しましたけども、実はライブ終わりで実家に帰って来まして。簡単に編集した今回のライブの映像を父に見せて。私の歌声やトーク、中井さんと三谷さんのビデオメッセージを聞いて。「本当にありがたいね」って言ってくれました。
私の母は、ずっと私に音楽活動をしてくれって言い続けてたんですよ。「お母さんはあなたの歌声が好きだから、いつかそういう活動をしてくださいよ」って言われてたんですけど、それを見せられないまま亡くなってしまったので……。でも今回、母も会場にいたような気がしてるんです。2曲目のミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」の歌「マイ・フェイバリット・シングス」は、母と一緒に歌っているような感覚で歌わせていただきました。
やっていただけることになりました。もちろん、ライブだからこそ成立してる空気感やスピード感があるし、やっぱり舞台は生でこそだなと思うんだけれども、今回はコロナで地方から来られなかった方も多かったんですよね。
そうなんです。その1回にかけて、半年間を楽しみにしてきた方もいらっしゃったはずなので、そういう方々に届けられるのはうれしいですし、18世紀のお話ではありますけども、今に通じるテーマを多分にはらんでいて。ジェンダーレスが声高に叫ばれる今の時代だからこそ届けたい作品だと思います。
この物語の中で生きている女性たちは、封建的な男性社会の中で、自分の人間としての尊厳を考える間もなく生きていて。なおかつ、女に生まれたがためにジェンダールールを押し付けられ、日々の生活をつつがなく過ごしていくために、家族を養うために、自分が働くことや、役割を押し付けられていることに疑問を持たない強い女性たちなんですよね。
そういう彼女たちの姿は、18世紀の話として描かれているにもかかわらず、不思議と自分の日常に重なるところがあります。最近も性加害の問題などが取り沙汰されていますけれども、そういう性的に搾取されてきた女という生き物が、少しずつ変わってきてはいるけれども、まだまだ改善されずに苦しい思いをしている。遠い話だと思って見ているうちに、どこか自分たちに重なってくる芝居だなと思っていて。
生きとし生けるものには皆必ず母という存在がいて、その関係性というのは決してみんなが一様ではない。それぞれの家庭環境があって、つながり方があって、順風満帆で平和な人もいれば、うまくいっていない人もいて。みんなにとって普遍的なテーマが、母であり、家族であり、親子でありっていうことを考えると今の人に考えていただける、通じるものではないかなと思いますね。
なおかつ、血のつながりみたいなことがテーマになってくると、私情や事情を挟まずに、人が人を裁くことの難しさみたいなことも感じさせられて。この先、自分たちがいつ裁判員に選ばれるかもわからない時代で、その時に自分はどの立場で物を考えるだろうかっていうことも考えるきっかけになるんじゃないかなと思いますね。
「嫌な女」はダブル主演ではありましたけど、私の初主演作で、黒木瞳さんが初監督に挑戦された思い入れのある作品でもありますので、これを選んでいただいたのはうれしいと思います。でも、昔の作品を見るのって恥ずかしさしかないんですよね(笑い)。
あまりしないですね。どうしても反省点が先に出てきちゃって、見ててつらくなるんです(苦笑い)。でも、作品が私のところにやってくるタイミングには意味があると思うし、その時の私だからこそ表現できたこともあるとは思う。今回、時間を経て客観的に見られたらいいなとは思います。ただ、これだけ連続して見ると、絶対に自分の癖みたいなものが見えてくると思うんですよ。それが怖いなって……。
嫌です! 怖いです、自分の癖を見るのは(笑い)。ただ、「ハナレイ・ベイ」だけは、自分が覚えてない芝居をしてたんですよね。多分、それこそが松永(大司)さんの狙いだったんだと思います。作為や計算を挟み込む余地がないくらい追い込んだ先に残る、純粋な自分の感情や意識を教えてくださって。松永さんは、芝居をする吉田羊ではなく、不安定で揺らいでいる、むき出しの私を引き出してくれたんですね。それが、とても新鮮でしたし、上がったのを見た時に、記憶にない芝居がたくさんあって。まだ見ぬ自分にまだこれからも会えるという期待や希望が持てたという意味でも、あのタイミングで出会えたことは奇跡だったし、運命だったなって思います。
そうですね(笑い)。特に松尾さんはこれまで交わることがなかった劇作家さんだったので、私が何をやったら面白いと思ってらっしゃるのかっていうのが作品を見て感じられて(笑い)。発想がすごくおかしかったですし、やっぱり普段の自分にないものだからこそ自由度が高く、どこまでも振り切れる楽しさがありました。
私の出演作を全部コンプリートしようとすると、いろんなプラットフォームに加入しないといけないところを、今回はWOWOWさんさえ見ていれば、丸ごと見ることができますので、ぜひ1本も逃さず見て楽しんで、吉田羊にまみれていただきたいと思います。
「祝25周年!WOWOW冬の吉田羊まつり」は、12月4日午前0時~同3時50分、午前10時~午後10時にWOWOWプライムで放送。
映画「嫌な女」
映画「ボクの妻と結婚してください。」
映画「ハナレイ・ベイ」
映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」
舞台 三谷幸喜「東京サンシャインボーイズ『returns』」
オリジナルドラマ「松尾スズキと30分の女優 吉田羊の乱」
オリジナルドラマ「がんばれ!TEAM NACS『episode1』」
オリジナルドラマ「吉田羊×大泉洋『2020年 五月の恋』[特別版]」
特別番組「吉田羊『メグルヒツジ』ウタウ前に話すこと」
コンサート「吉田羊 Night Spectacles The Parallel ~ウタウヒツジ~ 25th Anniversary Special」
舞台「吉田羊×大原櫻子『ザ・ウェルキン』」
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2024年12月18日 23:00時点
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