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第10話(最終話) これからも健康でいてほしい
12月21日(土)放送分
1月8日にスタートする2023年の大河ドラマ「どうする家康」(NHK総合、日曜午後8時ほか)で主人公・徳川家康を演じる松本潤さん。大河ドラマで主演を務める心境について、「『大河ドラマだからやっている』というのは特にないと思いますね。現場で役とどう向き合うかという基本的なスタンスは変わっていないです」という松本さんが、これまでに描かれてきたイメージとは異なる“新たな家康像”に挑んだ理由を明かした。
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「どうする家康」は、心に傷を抱えた弱き少年が、乱世を終わらせた奇跡と希望の物語。弱小国の主として生きる運命を受け入れた家康は、織田信長、武田信玄ら“化け物”が割拠する乱世に飛び込み、さまざまなピンチに立ち向かっていく。ドラマ「リーガルハイ」「コンフィデンスマンJP」などの古沢良太さんが脚本を担当し、新たな視点から、徳川家康の生涯をスピード感あふれる展開で描く。
オファーを受けたとき、実は「一度お断りさせていただいたんです」と明かす松本さん。「『嵐』の活動を2カ月強ほど残している時期にお話をいただいたので、まだやることがたくさんあったときだったんです。せっかくいただいたお話でありがたかったのですが、この重大な決断を短い時間で下すのは難しいというお話をして、そのときはお断りさせていただきました。ですが、年が明けてからもお返事を待っていただけて。嵐が休止したタイミングで『新たに何か挑戦できることは何かな?』と考えた時に、『ぜひやってみたい』とお返事しました。そこまで待っていただけるなら、そこまで信じていただけるなら、僕でよければぜひ、という感じでしたね」
今作で描かれる“家康像”について、「これまでに抱いていたイメージとは明らかに違う」と語る。「最初にオファーをいただいたときは本当にびっくりしました。『何で僕に? しかも家康?』という疑問がありましたね」と本音を吐露。「(家康は)“狸(たぬき)親父”と形容されるようなちょっと恰幅(かっぷく)のいい人物のイメージ。それこそ、津川雅彦さんや西田敏行さんなどが演じられていたので、年配の俳優さんが演じられている印象がありました。江戸幕府を開く頃の、年を重ねてからのイメージが強いです」
一方、今作の家康については「か弱きプリンスとして描かれている部分はあるけれど、それと同時に博打(ばくち)じゃないですが、常に二択、三択を迫られて、別の道を選んだら死んでいたかもしれないところを、運も含めて生き延びる方を選んでこれた人」と評し、「そこを僕がどういうふうに表現できるかというところを、日々考えています」と真っすぐなまなざしで語る。
「家康は長生きしたからこそ、最終的に戦国時代を終わらせて将軍になれた。江戸時代を切り開けた人なのかなというのを、自分が演じると決まってから、また演じながら改めて人物像を掘り下げていったときに考えました」
6月5日のクランクインから約半年が経過した。
「民放の連続ドラマだと(撮影は)長くても3カ月半とか4カ月。その期間をすでに超えているのに、まだ1話も完成された物を見ていない。なんだか不思議な感覚ですね」と笑う。「家康を演じていると、『どうする?』を突きつけられて、1つ乗り越えたと思ったらまた次の問題が起きて……の連続。常に翻弄(ほんろう)されている感じです」と日々の撮影を振り返った。
大河ドラマの現場は、「これだけたくさんのスタッフの方が常に一緒に動いている現場ってすごいな」と驚いたといい、「何よりまだ1年くらい撮影があるので、こんなに長い間、一人の人物を演じ続けることは後にも先にもないんじゃないかなと思いますね。ものすごいことを経験しているなと実感します」と吐露した。
また、撮影中は「少しでも楽しくできたらいいなと思っている気持ちと、少しでも早く終わったらいいなと思う気持ち」があると語った。その上で、主演として現場の雰囲気作りに心がけていることを明かした。「鮮度があるうちに撮影をして、気持ちがいいタイミングで撮って帰りたいというのが役者の心理だと思うので、なるべくテンポよく撮影できるように、スタッフさんに『今は何を待っているんですか?』と口癖のように聞いていますね(笑い)。なんとかそれで現場の空気が悪くならないように頑張っています(笑い)」
古沢さんが手がける脚本については「読んでいる時よりも、実際にやってみるとより面白い」と感じたといい、「(脚本を読んでいる時に)時間軸や動きの間尺が『ちょっとうまくいかないかもな』と思っていても、実際に動いてみるとぴったりということが多くてビックリします」と語った。
「語尾を含めた言葉のチョイスなどワードセンスもすばらしいですし、何より人を驚かせたり、感動させたりする、心を動かすような仕掛けを作るのがとても上手な方だと思います」と絶賛。「キャラクターそれぞれの描き方、距離感の取り方もすばらしいですし、現場で役者の人たちが実際に動いてみると、想像してなかったことが起こるので常に面白いですね」と目を輝かせていた。
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