故・田村正和さん演じる刑事・古畑任三郎が、完全犯罪をもくろむ犯人たちの難解なトリックを、卓越した推理力で解いていくフジテレビの人気ドラマシリーズ「古畑任三郎」。1994年の放送開始から30周年を迎えたことを記念して、フジテレビの平日午後1時50分～3時45分の再放送枠「ハッピーアワー」で各日2話ずつ放送されている（関東ローカル。放送後、TVerとFODで配信）。ここでは、6月3日放送のシリーズ初のスペシャルドラマを紹介する。

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　◇スペシャルドラマ第1作「笑うカンガルー」（6月3日午後1時50分～3時45分）

　出演は田村さん、陣内孝則さん、水野真紀さん、西村雅彦さん、田口浩正さんら。脚本は三谷幸喜さん。初回放送は、第1シーズン（1994年）と第2シーズン（1996年）の間の1995年4月12日。

　物語は……数学者にとって最高の栄誉である賞を受賞した数学者二本松（陣内さん）と野田（田口さん）。日本人としては初めての受賞となり、その授賞式がオーストラリアのホテルで行われた。

　コンビニのクイズに応募し、オーストラリア旅行が当たった古畑（田村さん）は、今泉（西村さん）を伴ってオーストラリアにやってきて、二本松と出会う。

　野田の妻、ひかる（水野さん）と不倫関係にあった二本松は、ひかるから夫を殺してしまったと告白され、野田を事故に見せかけ階段から転げ落とす。しかし、記憶を失っただけで生きていた野田は、数学界最大の謎とされてきた「ファルコンの定理」を解明したと二本松に告げる。その手柄を自分のものにしようと、二本松は野田を灰皿で殴り殺した。

　二本松をかばい、ひかるは自分が夫を殺害したと自白するが、古畑はさまざまな状況証拠から二本松の犯行と断定。決定的な証拠を探す。天才数学者が仕掛けたトリックとわなを古畑は見事な推理で解き明かしていく。