海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
俳優の松本若菜さん主演で、人気グループ「SixTONES」の松村北斗さんも出演する火曜ドラマ「西園寺さんは家事をしない」(TBS系、午後10時)の第4話が7月30日に放送される。今作を手がける岩崎愛奈プロデューサーが、第4話の見どころを語った。
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ドラマは、ひうらさとるさんの同名マンガ(講談社)が原作。徹底して家事をしない主人公・西園寺一妃(さいおんじ・いつき、松本さん)と、年下で訳ありシングルファーザーの楠見俊直(松村さん)、その娘ルカ(倉田瑛茉ちゃん)の風変わりな同居生活を通して「幸せって何? 家族って何?」を考えるラブコメディーだ。
第3話まで放送されて、好意的な反響が多く、私たちが描こうとしていたもの、伝えたかったことを受け取ってくださっていることを実感できてうれしい限りです!
(松本)若菜さん演じる西園寺さんのキャラクターを好きだと言ってくれる視聴者の方もたくさんいて、とてもホッとしています。西園寺さんのキャラクターはクランクイン前から若菜さんと話し合い、一緒に作り上げています。初めて原作を読んだ時に、なんてすてきな主人公なんだろう!とワクワクしたんです。ひうら先生が描くこの魅力的な西園寺さんという女性を、どうやったら原作の魅力を余すことなく視聴者の皆さんに伝えられるか、すごく考えましたし、悩みました。
西園寺さんはちょっと変で、強い個性とパワーを持った、圧倒的主人公感のある女性。でも、決して隙のない完璧な大人の女性ではなくて、弱さも抜けたところもある……そんなところをリアルに見せたいと考えた時に、「身近にいそうでいない」の塩梅(あんばい)を大事にしようと思いました。それに、10代、20代から見ても、「違う世界で暮らす、違う世代の人」にならないようにしたかったんです。「なんか分かるわ」「なんか大人って楽しそうだな」と思ってもらえるようにしたいなと。
だとしたら、どんなふうに話すのか、どんな表情をするのか、周りの人からはどんなふうに見えているのか……そんなことを若菜さんとじっくり話し合いました。脚本家の宮本武史さんともかなり話しましたね。「家事から解放された分、何か別に費やしたい時間があるのでは」という話が出て、そこで生まれたのがシルバニアファミリー部屋でした。好きなものがあるというのは、自分の世界をちゃんと持っていることだと思うので、多面的な魅力を持つ西園寺さんのすてきな一面になれたらいいなと思っています。
でも、何よりも西園寺さんを魅力的にしてくれているのは、やはり若菜さんのお芝居だと思います。どんどんいろいろな表情が見えてきて、もっともっと見ていたくなるんです。カラッと笑ってくれるだけで、元気が出てしまうんですよね。悩んでる時さえも、じめっとならない軽やかさと愛らしさを作ってくださる。
一方で、シリアスなシーンはスパッと演じ分けてくださいます。第2話で自宅の前にいる父・康平(浅野和之さん)を見つけて、一気に厳しい表情に変わるシーンでは、あの一瞬でお父さんとの絶妙な距離感を見事に表現してくれました。コミカルではつらつとしたお芝居が多い中での展開だったので難しかったと思いますが、若菜さんならではの魅力が爆発したシーンでもあったと思います。
不器用ながらも一生懸命な楠見の姿に共感してくださる方もたくさん。どこまでも律儀な楠見には「真面目すぎるだろ!」とツッコみたくなるような一面もありながら、感情が動くシーンでは機微をとらえてしっかりと視聴者の心を揺さぶるお芝居を見せてくださる松村さん。丁寧に繊細に、面白く楠見のキャラクターを作り上げてくれています。西園寺さんに心を開き始めた楠見くんの新しい顔が見えてくると思いますので、私もとても楽しみにしています。今後もお楽しみに!
第3話の終わりに西園寺さんに新たに芽生えた感情。第4話では、それを恋心と認めないように抗っていく西園寺さんの姿がとにかく面白くて可愛くて! 西園寺さんはあくまで真剣に抵抗しているのですが、やっぱりちょっと変なところがたまらなくいとしい。普段は仕事ができてカッコよく、皆が憧れる大人の女性ですが、戸惑いの感情が出てきたことで、さらに西園寺さんの人間味あふれる一面が見えてきます。
また、西園寺さんが、ルカのためにと一肌脱いであることに挑むシーンがあるのですが、それも見どころの一つ。一見ふざけているように見えますが、これも本人は至って大真面目に全力投球しているだけ! 西園寺さんと楠見は、実はそういうところが似ていたりするんですよね。人の想像を遥かに超えていく西園寺さんの発想や行動に、今後も引き込まれること間違いありません!
第4話では、西園寺さんと楠見が、ルカの通う保育園の保護者たちとも接触します。私も我が子が保育園に通っているのですが、保育園ってすごく不思議なコミュニティーだなと思っています。同じクラスに子どもを通わせているので、当然名前は知っているし、あいさつもする。
でも、保護者の方も皆忙しいのでパッと送り届けて、パッとあいさつして、パッと仕事に向かう。だから、毎日のように顔を合わせるのに、それぞれの家庭のスタイル、仕事、年齢などは知らなかったりします。お互い深くは立ち入らないという心地の良いドライさがありながら、でも、働きながら同じ年齢の子どもを育てている同志感があったりして、互いの大変さや苦労は自分ごとのように分かってしまったりする。
その不思議な支え合いを表現するべく、劇中でも同じ保育園に通わせる子どもの保護者という共通点がなければ、なかなか交わることがなさそうなママ、パパが登場。小野ゆり子さん、前野朋哉さん、吉田莉々加さんら個性豊かなキャストの皆さんに演じていただきます。
西園寺さんと楠見なら、心地の良い距離感は維持しつつも、きっとどこかで彼らとグッと距離を詰めて、新しい関係を築いていくこともあるのではないかなと思い、ワクワクしながら保護者たちとのシーンを作りました。
ルカのお誕生日パーティーを開催する賑やかなシーンも見どころの一つ。撮影現場では、パーティの主人公となる(倉田)瑛茉ちゃんがとびきりおしゃれな衣装を身にまとっていて、その可愛さに一同目がハートになっていました! いつもとちょっと違った髪形をしているのですが、実はそれは瑛茉ちゃんの発案! 可愛いお洋服と飾り付けを見て、ワクワクしている様がとてもかわいらしかったです。
撮影では、元気いっぱいな子どもたちを前に撮影現場はいつにも増して賑やかで、てんやわんや状態(笑い)。大勢の子どもたちがいる中、松村さんはカメラが回っていない時もしっかり瑛茉ちゃんから目を離さずにいてくださって、完全に保護者でした。
そんな賑やかなシーンの終盤では、“偽家族”の大切な一員であるルカの言葉にできない感情が見えてきます。見ていて心が揺さぶられるシーンになっているのではないかなと思います。小さな子どもが胸に抱えているものが一瞬見えて、ラストはドキッとさせられるかもしれません。スタッフも思わず涙していました。
西園寺さんにとってもキーパーソンとなってくるルカを演じる瑛茉ちゃんは、必然的にお芝居も増えているのですが、彼女の吸収力には本当に驚くばかり。4歳ってまだ自分の感情を言葉にすることすら難しい年齢だと思うのですが、瑛茉ちゃんは撮影を重ねるごとに言えること&できることが増えながらも、ナチュラルさは失わずにいてくれるので、すごいなと思いながら、みんなで成長を見守っています。彼女のお芝居にもぜひ注目してください!
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