紺野まひる:今期ドラマで異例の出演 三つかけもちの母親役 私生活でも2児の母は、役から学び「自分を戒めることも」

「波うららかに、めおと日和」をはじめ、今期は三つのドラマで主人公の母親を演じた紺野まひるさん (C)フジテレビ
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「波うららかに、めおと日和」をはじめ、今期は三つのドラマで主人公の母親を演じた紺野まひるさん (C)フジテレビ

 今期、「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」(TBS系)、「恋は闇」(日本テレビ系)、「波うららかに、めおと日和」(フジテレビ系」の三つのドラマをかけもちし、それぞれで、主人公の母親を演じるという異例の出演を果たした俳優の紺野まひるさん。私生活でも2児の母で、役から学び「自分を戒めることも」あったという紺野さんに話を聞いた。

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 ◇母親役は「全てを受け入れようという心構えで」

 三つのドラマで主人公の母親役。出演オファーがきたタイミングはバラバラで、「せっかくだから、三つともいい役だったので」と受けてはみたものの、それぞれのドラマが始まってみれば、週の半ばの火・水・木と3日連続で放送されるいう状況に。

 母親役はこれまで何度も演じてきたが「同時期に三つのドラマ」で、しかも全てが“主人公の”となると記憶にはなく、出番の多い少ないは当然ある中でも、抱いたのはある種の「不安」だった。

 「視聴者の皆さんはいろいろな思いでドラマを見てくださっているので、(かけもちによって)他の作品を邪魔していないだろうかという不安は自分の心の奥底ではありました」

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 作品の色や背景、時代設定も含めて、三者三様となった今期の母親役。一方で、1回でも親子を演じると相手の俳優に対して「感情移入してしまう」のは以前から変わらない。

 「だから自分の中での距離感といいますか、(子供の)全てを受け入れようという心構えではいて。『はじめまして』の撮影のときでも、親と子としてのそれまでの時間を共有できている感覚ではいようと常に母親役に臨んでいます」

 私生活では、2008年に結婚。2012年に第1子となる女児を、2015年に第2子となる女児を出産と、いまや2児の母でもある。

 「子供に対して親だから言えること、感じることっていうのはやっぱりあると思いますし、それが時として度を過ぎることもある、という部分も含めて、役から学ばせてもらっていますし、自分を戒めることもあります」

 ◇“普段の母親ぶり” 「子供には子供の人生がある」

 台本に教わるというか、役に教わるというか、時に自分の演じる母親役が反面教師になることも。そんな紺野さんに“普段の母親ぶり”も聞いた。常に頭にあるのは「子供は別人格の人間で、子供には子供の人生がある」ということだとか……。

 「私がやってほしいことを押し付けるのではなく、本人たちが楽しい、やりたいって思えるものを見つけられるような環境にはしてあげたいなと思っていますし、親から強制はしない分、自分の力で切り拓いていかなくてはいけないってことはよく子供に言っているかもしれません」

 昔から子供が好きで、家庭というものに憧れがあり、テレビ番組の“大家族もの”もよく見ていたという紺野さんは、普段の母親としては「明るく過ごす」ことを心がけているという。

 「家庭において、お母さんの存在が家族の“バロメーター”じゃないけど、お母さんのそのときの状態が、家族の心の状態のような気もするので、明るく過ごすのが子供にとってはいいのかなと思ってます。私自身がそう育ってきたので」

 俳優として、映像作品での“お母さん歴”はプライベートよりも長く、初めて母親を演じた2005年放送のドラマ「飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ」から数えて、すでに20年に達した。

 「これは私の一方的なものかもしれないのですが、親子役をやると、どうしても気持ちが“親”になってしまうんです。子供よりも親の方が思いが強いというのは絶対にあって、そこには当然、母親役としてのやりがいもある。あとは子供の成長を見るのも楽しいですし、こんな芝居するんだ、こんな表情するんだ、この間(ま)はなんなんだって、子供から学ぶこともたくさんあります」

 現在、芸能界には多くの“子供”がいて、その数は今後も増えていくのだろう紺野さん。最後に、この先で挑戦してみたいものを聞くと、ディズニーのアニメ「塔の上のラプンツェル」のような作品での日本語吹き替え声優に加え、朝ドラ(NHKの連続テレビ小説)の主人公(ヒロイン)の母親役を挙げた。

 「朝ドラのお母さん役は実は昔からずっと言ってきていて。年齢的にはそろそろいいんじゃないかなって思っているので、いつか演じたいなと思っています」

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