今田美桜:次郎の死、嵩との再会 のぶの“転機”となった「あんぱん」第13週は「苦しかった」 「サラッと救ってくれる」北村匠海に信頼感

連続テレビ小説「あんぱん」で今田美桜さん演じる朝田のぶ(C)NHK
1 / 1
連続テレビ小説「あんぱん」で今田美桜さん演じる朝田のぶ(C)NHK

 連続テレビ小説(朝ドラ)「あんぱん」(NHK総合、月~土曜午前8時ほか)で、ヒロイン・のぶを演じている俳優の今田美桜さん。第13週「サラバ 涙」では、最愛の夫・次郎(中島歩さん)の死や、戦地から帰還した幼なじみ・嵩(北村匠海さん)との再会、高知新報に採用が決定するなど、のぶの人生の転機となるような重要なエピソードが描かれた。今田さんが、第13週を演じた思いや、今後の見どころについて語った。

あなたにオススメ

 ◇次郎の遺したメッセージが「すごく大事な言葉に」

 「あんぱん」は、「アンパンマン」を生み出したマンガ家、絵本作家のやなせたかしさん(1919年~2013年)と、暢さん(1918年~1993年)夫婦がモデル。何者でもなかった二人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどりつくまでを描く、生きる喜びが全身から湧いてくるような「愛と勇気の物語」となる。

 第62回(6月24日放送)では、次郎が肺病で亡くなり、二人で暮らした家に戻ったのぶは、次郎が撮った写真のフィルムを現像した。そこには、さまざまな表情ののぶの姿が収められており、のぶが撮影したピンボケの次郎の写真もあった。のぶは次郎の写真を抱きしめ、泣き崩れた。

 今田さんは、この場面を振り返り、「苦しかった」と吐露する。

- 広告 -

 「次郎さんとのシーンの撮影は、意外と短くて2週間くらいでしたが、中島さんのおかげもあって、2人の結婚生活を深く表現することができたと思います。写真を通して、次郎さんからの愛情をたくさん受けてきたんだなっていうのを、あの場面で思い出して苦しかったです。忘れられないシーンになりました」

 第64回(6月26日放送)では、次郎の母・節子(神野三鈴さん)が、次郎が使っていた速記の本をのぶの自宅に置いていく。のぶは速記の本を見ながら、第61回(6月23日放送)で次郎が書き記したメッセージを解読。そこには「自分の目で見極め 自分の足で立ち 全力で走れ 絶望に追いつかれない速さで それが僕の最後の夢や」と書かれていた。

 今田さんは「今後、のぶが胸に抱いて駆けていく大事な言葉になりました」と語る。

 「のぶは元々走ることが大好きで、のぶらしさをあの言葉で思い出した感じがしました。私にとってものぶにとってもそうだし、今後、嵩とのぶの二人にとっても、すごく大事な言葉だなぁと思いながら、今も撮影に臨んでいます」

 ◇嵩が達観? 「どん底から引っ張ってくれた」

 第63回(6月25日放送)では、空襲の焼け野原でひとり佇むのぶの前に嵩が現れ、二人は4年ぶりに再会を果たした。この場面で、のぶは教師を辞めたことを嵩に打ち明け、「うちは子供らあに取り返しのつかんことをしてしもうたがや」「生きちょってええがやろうか」と後悔を口にした。そんなのぶに、嵩は「死んでいい命なんて一つもない」「のぶちゃんも生きてくれ」と語りかけた。

 今田さんは「次郎さんが亡くなって、自分が大好きな子供たちも傷つけて、のぶは責任感が強い人なので、これほどのどん底に落ちたことがないぐらい、『生きてていいんだろうか』と思い悩むんです」と振り返る。

 「これまでは次郎さんの存在に救われていたけれど、次郎さんもいなくなってしまったときに、のぶは嵩と再会しました。実は、北村さんが『嵩は戦地でいろんな経験をしたから、あのシーンでは達観していたい』とおっしゃっていて、それが演技にも反映されているんです。いつもはのぶが『たっすいがーはいかん』と嵩を勇気づけて元気づけてきたけれど、あのシーンは逆に嵩がのぶをどん底から引っ張ってくれました。嵩のせりふにグッときましたし、救ってもらったなと思います。本当に恩人のような感覚でしたね」

 そんな嵩と北村さんには重なる部分があるといい、「撮影中は、いつも寄り添って見守ってくれますし、何かあったら、お芝居でもそれ以外でも、すごくサラッと救ってくれるんです。二人のシーンで『こうしようか』と話し合うことはないのですが、 何を投げても大丈夫だなと思っています」と笑顔を見せた。

 ◇今後の見どころは?

 第65回(6月27日放送)では、高知新報の入社試験を受けたのぶは、東海林(津田健次郎さん)のひと声で採用が決定。第14週以降は、のぶが新聞記者として働くことになるが、今田さんは「戦争パートが終わって、新たに津田健次郎さん、倉悠貴さん、鳴海唯さんも登場して画面が一気に明るくなります」と話す。

 「嵩とのぶのモデルになったやなせさんと暢さんは、実際に高知新聞社で出会われているんです。ここからの展開では、少しずつ史実のお二人のエピソードも出てくるので見どころかなと思います。とはいえ、のぶと嵩はなかなかくっつかないので(笑)、恋愛の部分ではまだまだですが、二人がそれぞれ戦争を乗り越えて、長い間離れていながらも、考えていることは通ずるものがたくさんあることを感じていただけると思います。正義がひっくり返ったのぶはもちろん、戦地で過酷な経験をした嵩も『正義』を探して奮闘していきます。そんな二人の姿を応援してもらえたらうれしいです」

最終週の人物相関図が公開! 予告にはいたけど“名前なし”? 新キャラは1人 登美子&千代子も“完走”

連続テレビ小説「あんぱん」の最新の人物相関図(最終週~) (C)NHK
連続テレビ小説「あんぱん」の最新の人物相関図(最終週~) (C)NHK

 今田美桜さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あんぱん」(総合、月~土曜午前8時ほか)の新たな人物相関図が、ドラマの公式サイトなどで公開された。

 9月22日に始まる最終週(第26週)「愛と勇気だけが友達さ」の相関図で、新キャラクターとして、TVプロデューサーの武山恵三(前原滉さん)の登場が予告された。

- 広告 -

「あんぱん」登場人物紹介

「あんぱん」とは

 「あんぱん」は、「アンパンマン」を生み出したマンガ家、絵本作家のやなせたかしさん(1919年~2013年)と、暢さん(1918年~1993年)夫婦がモデル。何者でもなかった二人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどりつくまでを描く、生きる喜びが全身から湧いてくるような「愛と勇気の物語」となる。

テレビ 最新記事