俳優の寺島しのぶさんが、長澤まさみさんの時代劇初主演となる映画「おーい、応為」(大森立嗣監督、10月17日公開)に出演することが7月4日、明らかになった。江戸時代を代表する絵師・葛飾北斎の娘で弟子でもあった葛飾応為(かつしか・おうい、長澤さん)の母、ことを演じる。
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本作の監督・脚本を手掛ける大森さんとは、映画「赤目四十八瀧心中未遂」(2003年)以来、約20年ぶりの再タッグとなる。「赤目~」で大森監督は助監督を担い、主演を張った寺島さんは体当たりの演技が話題を呼び、第27回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞ほか複数の国内映画賞で評価された。長澤さんとの共演は、Netflix映画「パレード」(2024年)以来、2度目となる。
寺島さんは本作で病を抱える娘・お猶(おなお)と町外れで慎ましく暮らしながら、時に応為が訪れては心情を打ち明ける、強く優しい母親という役どころに挑んでいる。夫の葛飾北斎役は、永瀬正敏さん。北斎の門下生で美人画を描く渓斎英泉(善次郎)役を、King & Princeの高橋海人さんが演じることが既に発表されている。
寺島さんほか、葛飾北斎の門弟で売れっ子の絵師・初五郎(魚屋北渓=ととや・ほっけい)役の大谷亮平さん、応為たちの近所に暮らす元吉役に篠井英介さん、放送中のNHK連続テレビ小説「あんぱん」で“鬼軍曹”神野万蔵役を演じた奥野瑛太さんが、北斎に屏風画を依頼するため何度も足を運ぶ陸奥津軽家藩主・津軽越中守の侍として出演する。
キャスト4人のコメント全文は以下の通り。
京都での3日間の撮影。あっという間に終わってしまいました。大森監督の迷いのない演出、長澤まさみさんとの2回目の共演、またうまくいってない夫婦を永瀬正敏さんと演じ、若松組でご一緒したスタッフの方々との撮影はとても楽しかったです。
撮影からある程度期間がたったとはいえ初五郎という役を何を考え、どう演じたかさえ忘れてしまうほどに現場ではその瞬間に身を委ねていたように思います。目の前の風景をボーッと眺め、聞こえてくる自然豊かな音を味わいながら そんな感じでゆったりと……潤沢な時間でした。大森監督とは役をどう演じるかということや、その他にもいろいろお話させていただきましたが、とても興味深い内容のものが多く、今回監督の世界観に少しでも入れていただいたことはとても意義のある体験でした。
公開おめでとうございます! 待ってました! 私は長屋の端唄、小唄のお師匠さん。日本の古典が大好きなのでこのお役うれしい限りです。日本舞踊は“お名取り”な私ですが、お三味線は先生がさじを投げるほどダメなので苦労しました(笑)。長澤まさみさんがすてき過ぎて緊張しました。私のお役がちょっとした映画のアクセントになっていたら本当に幸せです!
殿の命により葛飾北斎に屏風絵を依頼する津軽の侍を演じました。大森組で時代劇! これだけでも楽しみで仕方なかったんですが、時代劇特有の言葉遣いに加え結構な津軽なまり。永瀬さん演じる北斎と長澤さん演じる応為のただならぬ迫力におのずと口ごもってしまって、今しゃべってるこれが果たして正しい津軽弁なのかわからなくなってしまいました。それくらい真に迫ったお二人の情熱と絵描きとしての姿にただただ圧倒されました。お栄と父、応為と北斎。どこをどう切り取っても確かに存在する生活と生きざまにずっと興奮しておりました。
*高橋海人さんの「高」ははしごだか。
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