千昌夫:「母ちゃん、幸せにすっからな」働きづめの母に誓う 作曲家・遠藤実の内弟子になれた“裏ワザ”とは? 「徹子の部屋」で

10月14日放送の「徹子の部屋」に出演した千昌夫さん=テレビ朝日提供
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10月14日放送の「徹子の部屋」に出演した千昌夫さん=テレビ朝日提供

 歌手の千昌夫さんが、10月14日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。作曲家・遠藤実さんの内弟子になった方法や働きづめだった母への思いなどを語った。

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 高校を中退して上京、何のつてもなかったが、作曲家の遠藤実さんの家を訪ねた。当時は作曲家のところで修業して、レコード会社に紹介されるという時代だった。ところが、遠藤さんの家には100人から150人ほどの歌手志望者が来ていた。それを上手にさばいていたのがお手伝いさんだった。お手伝いさんと歌手志望者との会話から言ってはいけないことを把握して、3日間通い続けた。「さすがに3日通ってくる人はいないわけです」と振り返る。

 3日目になるとそのお手伝いさんが覚えてくれていて、「また来たの。何回来ても会えないんだから」という。言葉になまりを感じ、出身地を聞くと「新潟だ」と。「新潟ですか? 新潟は東北7県じゃございませんか」と返したところ、「東北じゃありませんよ」などと言いながらもニコッとした。「僕に親しみを持ってくれた」と感じたと。

 お手伝いさんが遠藤さんの妻から呼ばれた時に、「岩手から3日も通ってくるしつこい子がいる」と説明したところ、面倒くさそうに「じゃあ明日の3時半くらいにいらっしゃい」と約束してくれた。「あとで弟子になってから、(遠藤)先生から聞いたんだけど、ママを怒ったらしいんですよ。『お前、余計なことを言うんじゃないよ』って。そして遠藤先生の内弟子になれたんです」と明かす。

 千さんは、岩手県陸前高田の出身。8歳の時、左官業をしていた父が出稼ぎ先の北海道で48歳で亡くなった。「お袋は再婚もしないで、きょうだい3人を育ててくれて。お袋は朝早くから田畑の仕事をして、当時は蒸気機関車だったんですけど1時間くらいかけて気仙沼のサイダー工場に(働きに)行って。そういうのを見て、『母ちゃん、幸せにすっからな』って、ませたことを言ってたみたいです」と振り返る。

 母はあと6カ月で100歳という時に、99歳で亡くなった。「親父(が亡くなった時の自身)は8歳であまり記憶にないですけど、亡くなってからも母に対する思いがどんどん強くなっています」と語った。

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