ばけばけ:ヘブンの素っ気ない反応がトキも、視聴者も気になる! 第49回の視聴者の「注目度」は終盤に向け一直線に上昇

連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK
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連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK

 高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第49回(12月4日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時13分の69.1%だった

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 「ばけばけ」は113作目の朝ドラ。ヒロインの松野トキと、その夫となるレフカダ・ヘブンのモデルは、松江の没落士族の娘、小泉セツと、「怪談」などの著作で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)だ。ドラマの中では大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描くという。

 ◇湯たんぽにヘブン大感激

 第49回は、ずっと寝込んでいたヘブン(トミー・バストウさん)の体調が次第に回復。食欲もすっかり戻ったヘブンの様子に、錦織(吉沢亮さん)は安堵(あんど)する。ただ、トキ(高石さん)はヘブンのある反応が気になってしまう。

 テレビの前の視聴者のうち、画面に視線がクギヅケになっていた人の割合を示す「注目度」はこの日、序盤で小さな“山”を作った後、主題歌が流れるオープニングで49.1%まで急落。その後、終盤に向けて少しずつ上昇していくグラフを描いた。はっきりした“山”の頂点は午前8時2分と午前8時13分の2回だ。

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 序盤で67.8%まで上昇した午前8時2分は、ヘブンの見舞いにやってきたリヨ(北香那)が持参した湯たんぽを披露する場面。トキが湯を注いだ陶器の湯たんぽに、リヨが栓をして布でくるむと、ヘブンが寝る布団の足元に入れる。横になってみたヘブンが「アタタカイ」「スバラシイ」を興奮気味に何度も繰り返すのが楽しい。

 現在の生活では一般的ではなくなった湯たんぽの使い方の説明に、思わず画面を注視してしまったのかもしれない。

 ◇「ナルホド……。オーケー」 ヘブンの反応はどういう意味?

 終盤の“山”は、午前8時12分の68.3%から、午前8時13分の最高値69.1%にかけての2分間がピーク。食欲がすっかり戻ったヘブンの様子に、やって来た錦織(吉沢亮さん)が安堵し、「君のおかげだ。学校を代表して、そして一人の人間として心から礼を言う。ありがとう」とトキに感謝するあたりからが12分台だ。

 トキが部屋を出ようとすると、朝食を食べていたヘブンが尋ねる。「ナニ……コタニ、ハナシマシタ?」。耳がいいヘブンは、見舞いに来ていた小谷(下川恭平さん)が、トキと何か約束するのを聞いたと言う。

 第48回(12月3日放送)で、トキに思いを寄せる小谷が「どこか……怪談の舞台にご一緒しませんか?」と誘い、トキは多忙ながらも快諾していた。

 「『先生が復帰されたら、お出かけしませんか』って誘われまして」。トキが日本語でそう説明したあたりまでが午前8時12分台。それを錦織がヘブンに通訳したあたりからが午前8時13分台だ。

 それを聞いたヘブンは「ナルホド……。オーケー」と意外にそっけない。その反応がトキには気になる。隣室で控えていたトキは、やって来た錦織に「あの……今の話……。先生、何か怒るとか喜ぶとか……何か言っちょりましたか?」と尋ねる。

 第48回のヘブンの言葉「私はただの、通りすがりのただの異人です」に続き、トキにはどうにも気になることが増えたようだ。視聴者にとっても、あえてヘブンがトキに尋ねた理由は知りたいところ。この場面で注目度が上昇したのはよくわかる。

 「先生がようわからんというか……。しじみで言ったら、貝殻が閉じちょる感じがして……。まあ……私はただの女中ですし……そげなのかもしれませんが」

 トキがちょっとすねたような表情を見せ、第49回は終わる。12月5日放送の第50回では、ヘブンの思いは明らかになるのだろうか?

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)

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