ヤマトよ永遠に REBEL3199:音響監督・吉田知弘 「宇宙戦艦ヤマト」の“音響”職人のこだわり ドラマと音楽をシンクロ

アニメ「ヤマトよ永遠に REBEL3199」の第五章「白熱の銀河大戦」の上映会「ヤマトーク付き上映会<音響篇>」の様子
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アニメ「ヤマトよ永遠に REBEL3199」の第五章「白熱の銀河大戦」の上映会「ヤマトーク付き上映会<音響篇>」の様子

 人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のリメークシリーズの最新作「ヤマトよ永遠に REBEL3199」の第五章「白熱の銀河大戦」の上映会「ヤマトーク付き上映会<音響篇>」が3月4日、新宿ピカデリー(東京都新宿区)で開催された。総監督の福井晴敏さん、監督のヤマトナオミチさん、脚本の岡秀樹さん、桐生美影役の声優の中村繪里子さんに加え、ゲストとして音響監督の吉田知弘さんが登場し、「ヤマト3199」の“音響”へのこだわりを語った。

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 ◇気付かれないのが理想

 吉田さんが「宇宙戦艦ヤマト」のイベントに登場するのは、2018年5月に開催された「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」の第五章「煉獄篇」の舞台あいさつ以来、約8年ぶり。吉田さんは、1994年から「宇宙戦艦ヤマト」に関わり、2009年の「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」以降は音響監督として参加している。

 吉田さんはそもそも「宇宙戦艦ヤマト」のファンだったといい「40年くらい前にファンクラブの集いで、歌う岡さんを見た」と回想し、岡さんは「40年前かあ……。『星のペンダント』を歌った。難しい曲ですよね!」としみじみ。

 吉田さんは「1995年のCD化の流れがあって、CDを作る作業があって、1996年に『BGMコレクション』を作り、1996年には、効果音と音楽で表現する『Sound Fantasia 宇宙戦艦ヤマト』も柏原満さんと作りました」と「宇宙戦艦ヤマト」に関わるようになった。

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 音響監督としての仕事は「ファンによってこだわりのポイントも違うけど、50年前の曲は、その時代が出る。それを一つの作品にちりばめると違和感がある。ドラマに集中してほしいので、違和感を持ってほしくない。統一する一手間を掛けています。昔の『ヤマト』はぜいたくな作り方をしています。楽器のレイアウトを含めて調整しています。例えば、楽器の定位でバイオリンは左、トランペットは右ということがあれば、ミキサーの個性によって違って、逆になっていることもあります。そこも調整しています」と細部までこだわり抜いている。

 一方で「気付かれないことが理想です。美しい映像、いいドラマでよかったと思っていただき、ふとした時に口ずさんでもらうのが理想ですね」と職人としての思いがあるという。

 ◇計算が完璧 シビれた!シーン

 それぞれが「シビれた!」と感じたシーンも発表。岡さんが選んだのは第11話の「ガルマン星」で、「ファンであれば『ヤマトIII』の16話!と分かる曲」とコメント。「吉田さんは、ここにこの曲を掛けたらショックを受けるという計算が完璧で、『2205』の冒頭でボラー連邦の曲から始まるなんて想像もしていなかった」と語った。

 ヤマトさんは第12話の「フルール」を選び、「原作にはないシーンで、音楽があることで成立している」と話し、福井さんは「鳥が飛んでいるところにピアノが流れたり、当てどころがうまいんですよね」とうなずいた。

 福井さんは第15話の「夕日に眠るヤマト」に「これですよ! 『新コスモタイガー』を流すと予測していた。思った以上に魂が震えた。この選曲は思い付かない」とシビれたようで、吉田さんは「『新コスモタイガー』もよぎったけど、ここは『夕日に眠るヤマト』にして、ドラマと音楽の起伏のどれだけシンクロするかを考えています」と語った。

 吉田さんは第4章の「離れゆく想い」を選び、「脚本を読んだときに思い付いた。サーシャの見せ場の一つを反映したいと思った」と思いを込めたようで、福井さん「吉田さんがすごいのは、ちょっとつまんだりしている。気付かれないようにやっている」と明かした。

 ◇“推し曲”も発表

 2月に発売された「『ヤマトよ永遠に REBEL3199』オリジナル・サウンドトラック Vol.01」の“推し曲”についても熱く語り合った。

 岡さんの“推し曲”は「暗黒の千年史」で「スカルダートがしゃべった場面が初出。すごく好きで、自分の葬式で流してほしい。福井晴敏が弔辞を読む。この人、本当に苦労したんだ……となる」と特に思い入れがある様子。

 ヤマトさんは「デザリアムの弦楽四重奏」を選び、「本編で流れているときはキツく聴こえるけど、CDで聴くと違う」といい、福井さんは「聴いていて嫌になる曲をお願いします」とオーダーしたことを明かした。

 福井さんが「やっぱりこれでしょ!」と選んだのが「巨大な敵」で「子供の頃に聴いて格好いいと思った。80年代に入りたてという空気がある。『BGMコレクション』で聴けるようになった」とコメント。

 吉田さんの“推し曲”は「サーシャ・イスカンダル・古代」で「昔は3拍子だったけど4拍子で発注した。サーシャの未熟さ、可愛さ、悲しさなどいろいろな面を表現してもらった」とこだわりを明かした。

 「ヤマト3199」は「ヤマトよ永遠に」「宇宙戦艦ヤマトIII」を原作に、新解釈を加えて再構成した。全七章で、第六章「碧い迷宮」が6月26日から上映される。最後に、吉田さんは「サントラの後編も出ます。いい曲がたくさんあります。残り二章、エールを送ってください!」と呼びかけた。

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