機動警察パトレイバー EZY:10年ぶり“復活”の経緯 ゆうきまさみ“キャラ出演”の理由

アニメ「機動警察パトレイバー EZY」の第1章の公開初日舞台あいさつに登場した(左から)ゆうきまさみさん、出渕裕監督、伊藤和典さん、永井真理子さん
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アニメ「機動警察パトレイバー EZY」の第1章の公開初日舞台あいさつに登場した(左から)ゆうきまさみさん、出渕裕監督、伊藤和典さん、永井真理子さん

 アニメなどが人気の「機動警察パトレイバー」の新作アニメ「機動警察パトレイバー EZY(イズィー)」の第1章の公開初日舞台あいさつが5月15日、新宿ピカデリー(東京都新宿区)で開催され、出渕裕監督、脚本・シリーズ構成の伊藤和典さん、キャラクター原案のゆうきまさみさん、エンディングテーマ「バトン」を担当する歌手の永井真理子さんが登場。アニメの新作は2016年に発表された短編「機動警察パトレイバーREBOOT」以来、約10年ぶりで、出渕監督らが“復活”の裏側を明かした。

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 ◇新作も平常運転

 「機動警察パトレイバー」は、ゆうきさん、出渕さん、伊藤さん、高田明美さん、押井守さんによる伝説のクリエーター集団「HEADGEAR(ヘッドギア)」から生み出されたメディアミックスプロジェクト。1988年に「アーリーデイズ」と呼ばれる6本のOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)から始まり、ゆうきさんによるマンガ、テレビアニメ、劇場版アニメ、小説、オーディオドラマ、ゲームなどが展開されてきた。

 「EZY」は、2017年の制作発表、2022年のパイロットフィルムの公開を経て、発表から約9年を経て、ついに劇場公開された。出渕監督は「お待たせしました! 待たせすぎと言われているかもしれませんが、いつもの『パトレイバー』で平常運転、初心に戻るという気持ちで作らせていただきました」とあいさつした。

 出渕監督は“復活”について「いろいろな経緯がある」としながら「かいつまんで言うと、10年以上前、アニメでもう一度やってみようと始まった。伊藤さんがフォーマットを決めてくれて、そこからですね」と説明した。

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 伊藤さんは「俺らがやらないとダメじゃないという使命感に近いものから始まっている」という思いがあったといい、ゆうきさんは「僕はもう作れないと思っていたけど、伊藤さんが『作れるよ!』と言うから、やりましょうかという感じでした。きょうを迎えたのは感慨深い」と話した。

 ◇「あ~る」から「新九郎」までオーディション

 メインキャラクター以外の脇を固めるキャラクターは、ゆうきさんが過去に描いてきたキャラクターが“出演”する“キャスティングオーディション”方式を採用した。

 ゆうきさんは「十和と桔平、佐伯は『REBOOT』のときに基本線は作っていた。ほかの隊員を描きました。監督の方針で、サブキャラやモブなどはこれまでの僕のマンガから出ています」と話し、出渕監督は「全部のキャラを描いていただくのは難しい。『究極超人あ~る』から『新九郎、奔る!』まで膨大なストックがあるので、設定制作がそこから候補を出し、オーディションに応募してくるアクターのようにキャスティングしていきました。俳優だと思っている。手塚治虫さんのスターシステムに近いかもしれない」と説明した。

 ゆうきさんによるマンガ版の新作読み切りが、5月18日発売のマンガ誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)25号に掲載されることも話題になっている。連載終了から約32年ぶりとなる新作となり、ゆうきさんは「連載が終わってからは初めて。期待されすぎても困る。もう作れないんじゃないという気分もありましたが、こういう話だったら描けるかな?と見つけられました。30年ぶりくらいに描くから、自信はないですが」と語った。

 ◇ロボットものではない!?

 舞台あいさつのMCを務めたイラストレーター、メカデザイナーの天神英貴さんは、押井さんと話をした際に「『パトレイバー』は日常系」と言っていたことを明かすと、伊藤さんは「俺もロボットものと思って書いていない」、ゆうきさんは「ロボットものと思うと欠陥が多い」、出渕監督は「『ガンダム』とは違う!」とうなずいた。

 最後に、ゆうきさんは「ようやくできた。『パトレイバー』が帰ってきたという気持ちになりました」、伊藤さんは「お待たせしました! 第二小隊はいつだって第二小隊だよ!」とコメント。

 エンディングテーマを担当する永井さんが「夢がかないまして、ドキドキしています。光栄です。青春のおかわりをさせていただいているような気持ち」と話すと、出渕監督は「青春のおかわり、いい言葉だな。僕もそうだけど、皆さんもそうだと思います。食べきれない方がいたら、おかわりしてください!」と会場に集まったファンに呼びかけた。

 「機動警察パトレイバー EZY」は、労働人口減少が進み、AI技術による自動化が進んだ2030年代の日本が舞台となる。かつて最先端技術だったレイバーは、社会基盤を支える一部として定着。人が搭乗するスタンドアローン型のレイバーは、自立型ロボットへの代替が進み、時代遅れとなりつつあった。時代が変わろうとも、特車二課の仕事は変わらず、人と街を守る。第二小隊は旧式98式AVイングラムをチューンナップしたAV-98Plus イングラムと共に、知恵と勇気で新たなテクノロジー犯罪に立ち向かう。

 上坂すみれさんがイングラム1号機パイロットの久我十和、戸谷菊之介さんがイングラム1号機指揮担当の天鳥桔平をそれぞれ演じ、小清水亜美さん、小林親弘さん、佐藤せつじさん、松村柚芽さん、林原めぐみさんらが出演する。全3章、全8話構成で、第1章が5月15日に劇場公開された。第2章が8月14日、第3章が2027年3月に劇場公開される。

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