風、薫る:“千佳子さま”仲間由紀恵が来院 わがまま放題の伯爵夫人にてんやわんや 視聴者はどこにクギヅケに? 第35回を注目度で振り返る

連続テレビ小説「風、薫る」のメインビジュアル (C)NHK
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連続テレビ小説「風、薫る」のメインビジュアル (C)NHK

 俳優の見上愛さんと上坂樹里さんがダブル主演を務めるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「風、薫る」(総合、月~土曜午前8時など)の第35回(5月15日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者のうち画面にクギヅケになっていた人の割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、ピークは午前8時6分の76.0%だった。

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 「風、薫る」は、大関和(おおぜき・ちか)と鈴木雅(すずき・まさ)という2人のトレインドナース(明治時代に正規に訓練された看護師)をモチーフに、同じ看護婦養成所を卒業した2人が、患者や医師たちとの向き合い方に悩み、ぶつかり合いながらも成長し、やがては“最強のバディー”になっていく姿を描く。見上さんが一ノ瀬りん、上坂さんが大家直美を演じる。

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」(関東地区、速報値)。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。

 ◇千佳子さまが病院へ

 第35回は、和泉侯爵家の千佳子(仲間由紀恵さん)の入院が決まり、病院内にただならぬ緊張感が走る。千佳子の手術を成功させようと病院中で準備を始める。そんな中、りん(見上さん)と直美(上坂さん)が、院長の多田(筒井道隆さん)、外科教授の今井(古川雄大さん)らに呼び出される。

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 この日の注目度は、アップダウンの激しいグラフとなったが、ほとんどの時間帯で60%を上回る比較的高い注目度が続いた。そのうち3回、計6分間、70%台を記録。ピークは76.0%で、これまでの35回で4番目に高い数字だった。

 ◇最初の“山”は直美の休日

 最初の“山”は、午前8時3分(74.6%)と午前8時4分(71.4%)。休み明けのりんが実習に復帰し、病院で働く様子から一転、休みとなった直美がかつて暮らした長屋を訪れる場面に切り替わったあたりからが3分台だ。出迎えた大家トヨ(松金よね子さん)や大家キク(広岡由里子さん)が帝都医大病院で働いている直美のことを「すごいねえ」とほめていると、はぐれて行方が分からなくなった子供を探していた母親が、子どもを見つけることができたと長屋の大家、大家嘉平(春海四方)にお礼を言いにやってきていた。

 午前8時4分台は、直美が子どもに「よかったね。もうおっかさんとはぐれないようにしなよ」「せっかく産んでもらってお乳くれたんだから」と声をかける。母親は一礼すると、子どもを連れて去っていく。母親の顔も知らない孤児の直美にとっては、自分と重ね合わせてしまう出来事だったのだろう。捨てられていた時から持っていたというお守りを取り出すと、中身を調べ始めるあたりまでが4分台で、続く午前8時5分台は65%台まで急落している。

 ◇嵐の前の静けさ?

 その後午前8時6分に反転して、この日の最高値76.0%を記録。続く午前8時7分も70.6%とまずまず高い注目度を維持した。

 午前8時6分台は、りんが病室で入院患者となごやかな会話をしていると、看病婦がモノを落としたのか、大きな物音がする。「あったあ!」。探し物を見つけたのか、そう言うと、その看病婦は慌ただしく走っていく。何かが病院で起こっているようだ。視聴者も大きな物音で引き付けられ、登場人物の慌ただしい動きに何事かと気になったのだろう。それが分かり始めるのが6分台の後半。上等病室と書かれた病室に多くの看病婦が集まり、てんやわんやで模様替えをしている。病院の小使い、万作(飯尾和樹さん)もランプを運んでやってくる。

 7分台は、病院内の主だった関係者が集められ、千佳子の入院が知らされる。説明するのは外科の助手、黒川勝治(平埜生成さん)。千佳子は乳がんの疑いが強く、看護婦見習いの7人には「くれぐれも勝手なことをしないように」と厳命する。そして、いよいよ病院にやってきた千佳子を多田と今井らが総出で出迎え、病室に案内する。この後の展開を考えると、嵐の前の静けさといった場面だろうか。ちょっと意外だったが、この“山”がこの日のピークだった。

 その後、病室で今井が千佳子に今後の治療方針を説明を始める。注目度は69%台とわずかに70%を下回ったが、“千佳子さま”への視聴者の関心は高いようだ。

 ◇わがまま放題、傍若無人の千佳子さま

 三度目の70%超えは午前8時11分(72.6%)と午前8時12分(73.5%)。11分は、看病婦が部屋に入り、何かをするたびに「別の人と変わってちょうだい」を千佳子が連発するあたりから。病室に今井が駆けつけると、千佳子は「退院させていただきます」と告げる。理由を尋ねると「窓からの眺めがよくありません」。わがまま放題だ。

 仲間さんはかつて、朝ドラ「花子とアン」で伯爵令嬢の蓮子を演じ、その高飛車な態度と、その後の山あり谷ありの人生は大きな反響を呼んだ。こういう気位が高いキャラクターが仲間さんにぴたっとはまる。今回も視聴者を夢中にさせそうな感じがする。

 12分台は、院長の多田、外科教授の今井、外科助教授の藤田(坂口涼太郎さん)が千佳子のわがままへの対応を協議する。手術もせずに退院されては病院の名折れだと今井は懸念するが、手術をしても成功率は2割程度ではと多田は突き放す。それを聞いた藤田は「やっかいですね」と言うと「こういうのはいかがでしょ」と何かを提案するあたりまでが12分台。視聴者にとっても気になる発言だったに違いない。

 この後、病室で看護に当たっていたりんと直美をバーンズ(エマ・ハワードさん)が呼び、3人で院長室に向かう。どうやら千佳子の看護を指示されたのだろう。その辺の場面はなく、直美が「ですから、お断りします。一ノ瀬りんにはまだ侯爵夫人の看護をする技量はありません」ときっぱり答える場面で終わる。次週に向け、気になる終わり方だ。注目度は午前8時13分、14分とも67%台で、やや下がったものの、比較的高い注目度を保ったままエンディングを迎えた。(文・佐々本浩材/MANTANWEB)

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