ラノベ質問状:「パパのいうことを聞きなさい!」 アニメ化も視野 迷い猫作者の心温まる物語

松智洋さん作、なかじまゆかさんイラストのライトノベル「パパのいうことを聞きなさい!」(集英社)1巻の表紙
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松智洋さん作、なかじまゆかさんイラストのライトノベル「パパのいうことを聞きなさい!」(集英社)1巻の表紙

 話題の小説の魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は、アニメも放送中の「迷い猫オーバーラン!」の作者・松智洋さんが描く「パパのいうことを聞きなさい!」(なかじまゆか画)です。スーパーダッシュ文庫編集部の丸宝行晴編集長に話を聞きました。

ウナギノボリ

 −−作品の魅力は?

 普通の大学生が、いきなり血のつながらない3姉妹を引き取ることに!?

 ハイテンション同居系アットホームラブコメ!!

 6歳差の恋は、実る以前に始まるのか!?

 ……と最初に新シリーズの帯・ポスターコピーを書きました。大学1年生の瀬川祐太は普通の大学生なのですが、姉夫婦が飛行機事故で行方不明となり、いきなり6畳一間での共同生活が始まってしまいます。思春期の少女に翻弄(ほんろう)されながらもまじめに真っすぐに娘たちのことを考える優しく温かい物語です。

 −−作品が生まれたきっかけは?

 「迷い猫オーバーラン!」が100万部突破でアニメ化、マンガ化の大ヒットを記録。その松智洋さんの新作を、前作が続刊中、アニメ放送中のタイミングでスタートするのは編集部としてもかなりの冒険です。編集長のアイデアと指導!……と言いたいところですが、当然松さんの発案でした。アイデアは以前からうかがっていたのですが、「このタイミングなら、なかじまゆかさんが絵をつけてくださる可能性があるのでやりましょう」と押された形ですね。結果、うまくいってほっとしています。

 −−作者とイラストレーターはどんな方でしょうか?

 松さんは「迷い猫オーバーラン!」の時に、地獄の?スケジュール(隔月刊で1年間6冊!!)をお願いしていました。とても筆力のある作家さんです。でも年末からこの3月にかけて、5カ月で4冊!は申し訳ありませんでした。その合間にドラマCDや特典小説も……。どこから?というほどアイデアがわき出てくる作家です。あんなパワフルなラノベ超人?には初めて会いました。

 また、超人気サークル「Digital Lover」のなかじまゆかさんが、ゲームなどのシナリオを書いていた松さんに友人の紹介でゲームの相談相手として会ったのがおふたりの出会いだそうです。

 おふたりが編集部と関係なくお話しされている中で、「パパのいうことを聞きなさい!」のアイデアを聞いたなかじまさんが、「その小説なら……」と興味を示されたということで、松さんからすぐに連絡をいただいて即決しました。松さんが小説を初めて書いたのもスーパーダッシュ文庫であり、あれだけ人気のなかじまゆかさんの商業誌デビューがスーパーダッシュ文庫。奇遇です。スーパーダッシュ文庫は挑戦と「どこにもない」が好きなんです。

 −−今後の展開、読者へ一言お願いします。

 「パパ」は、アニメも当然視野に入れますが、映画やテレビドラマにもなる、と思っています。ぜひ今後も応援お願いします。「パパ3」新刊5月25日発売です。当然イチオシです。面白い! 請け合います。

集英社スーパーダッシュ文庫編集部 「パパ」担当兼編集長 丸宝行晴

パパのいうことを聞きなさい! 松智洋著、なかじまゆか画 集英社 1~2巻発売中 

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