小学館文庫小説賞:永井紗耶子「絡繰り心中」 若き“金さん”の物語

 プロ・アマ問わずエンターテインメント小説を広く募集する「第11回小学館文庫小説賞」の受賞作が、永井紗耶子さんの「絡繰(からく)り心中」に決まった。近日中に小学館から単行本として出版される予定。

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 永井さんは、77年、横浜市生まれ。慶応大文学部卒後、新聞記者を経てフリーライターになり、新聞や雑誌の記事、ラジオドラマの脚本などを執筆している。「絡繰り心中」は、江戸を舞台にした、若き日の遠山金四郎の物語。無残に切り殺された女・雛菊の死の真相を探るが、雛菊が会う男たちに心中を持ちかけていたことを知り、彼女の深く暗い心の中へ踏み込んでいく……というストーリー。

 「小学館文庫小説賞」は、同社の新人文学賞としてジャンルを問わず、幅広く作品を募る目的で、01年に創設。前回受賞作の「神様のカルテ」(夏川草介さん)が本屋大賞で2位を獲得するなど、話題を集めている。

 永井さんには記念品と副賞100万円が贈られ、贈呈式は如水会館(東京都千代田区)で14日に行われる。(毎日新聞デジタル)

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