深田恭子:「まさか自分が」東野圭吾原作のドラマ「幻夜」で初の悪女に WOWOWで今秋放送

 東野圭吾さんの小説をドラマ化した「幻夜」に出演する深田恭子さん(27)、塚本高史さん(27)、柴田恭兵さん(58)がこのほど東京都内で会見を開いた。妖艶(ようえん)な美しさを持ち、野望のためならどんなことでもする“悪女”、新海美冬を演じる深田さんは「美冬はサイボーグみたい。心もないというか。まさか自分がそれを演じるとは思っていなかった。楽しみながら演じています」と話した。

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 「幻夜」は99年に刊行された「白夜行」の姉妹編で04年に刊行され、100万部に迫る発行部数を記録している人気作。美冬にのめり込み、翻弄(ほんろう)される男・水原雅也を塚本さん、2人を追いつめる刑事・加藤亘を柴田さんが演じる。

 「4年ほど前に原作を読んだ」と話した深田さんは「原作ではどんどん整形をしていくので、それはどうするんだろうって最初に思った」と話し、台本を読んで「まったくそういうくだりはなかったのでホッとした」と笑顔を見せた。また演技は「原作を参考にした」というが、「どの言葉が本当でどの言葉がうそかというのは、私にも分からず……。きっと美冬自身も、そのときの流れとか、状況を見て、どんどんうそをついていったりする人だと思うので、あんまりこうしようっていうのはなく、そのときのせりふや気持ちで演じられたらなと思ってやってきました」と振り返った。

 塚本さんは役柄について「『もう美冬から離れよう』って何度も決心して別れを告げようとするんですけど、美冬の『雅也、愛してる』って一言で、ころっと変わっちゃう」と表現し、「本当に愛した人が、整形しようが、過去に何があろうが出会ったときのままでいてくれたら、愛ゆえに、その人の要求を実行できちゃうのかな。守るものや人のためには(こんなふうに)動けるのかなと思うところはある」と神妙な面持ちで語ったが、「ここまで人を愛せるやついねえなって思いながらやってました」と明かした。また「殺陣をすることがいっぱいあって、ほとんど柴田さんに教えてもらった。現場での気持ちの作り方だったり、進行だったり、すごく勉強になるところがありました」と柴田さんの演技に影響を受けたようだった。

 柴田さんは「いろんな刑事役をやってきましたけれども、今回は深い悲しみと憤りといらだちを抱えたまま、ずっと緊張の糸を張りっぱなし。手応えは“がっつり”という感じの刑事役ができたと思ってます」と満足そうで、「深田さんを追いつめていくんですけど、彼女から誘い込まれて、引きずり込まれるような(感じ)。(深田さんの)目の奥に宇宙が広がっていて、こんな女優さん初めて。すごくすてきだったし、セクシーだったし、ベッドシーンではないラブシーンみたいな微妙な感じが撮れたのはすてきだったなと思いました」と深田さんを絶賛。塚本さんについても「塚本君は声がセクシー。せりふを言う、出だしの彼のせりふのしゃべり方は日本一だと思います」とコメントしていた。

 ドラマはWOWOWの「連続ドラマW」で今秋放送予定。全8話。(毎日新聞デジタル)

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