妻夫木聡:「悪人」ではなく「仕事人」 深津絵里は「凡人」?

映画「悪人」のジャパンプレミアで舞台あいさつを行った妻夫木聡さん(右から3人目)ら
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映画「悪人」のジャパンプレミアで舞台あいさつを行った妻夫木聡さん(右から3人目)ら

 芥川賞作家の吉田修一さんの作品を、俳優の妻夫木聡さん主演で映画化した「悪人」=李相日(リ・サンイル)監督=のジャパンプレミアが2日、東京都内であり、妻夫木さんや深津絵里さんらが出席した。映画のタイトルにちなみ「自分は~~人?」との問いかけに、妻夫木さんは「仕事人」と回答し「本当は(主演を務めた大河ドラマ)『天地人』って書こうと思ったんですけど、李監督にぶっ飛ばされそうだったのでこれにしました。仕事人なので、仕事をください」と会場を笑わせた。一方、深津さんは「凡人」と回答し、「本当に演じてなければダメな人間、つまらない人間なんです。趣味も何にも無い人間なんです」と自虐ネタを披露し、周囲を驚かせていた。

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 「役者人生をやってきた中でやれることは全部注ぎ込んだ作品」と妻夫木さんが胸を張る同作は、カナダ・モントリオール世界映画祭(8月26日開幕)のワールドコンペティション部門に正式出品されることが決まっており、妻夫木さんは「単純にうれしいですね。結果がどうであれ、世界の人たちにちょっとでも『悪人』という作品を見ていただけたら」と喜びを語った。

 原作は第61回毎日出版文化賞、第34回大佛次郎賞を受賞したベストセラー小説。映画は、「フラガール」の李監督がメガホンを取り、原作者の吉田さんと共に脚本も担当した。長崎のはずれの漁村で生まれ育った土木作業員の清水祐一(妻夫木さん)が、佐賀の紳士服量販店に勤める馬込光代(深津さん)と出会い、刹那(せつな)的な愛に身を焦がすのだが、実は祐一は連日ニュースをにぎわせていた殺人事件の犯人で……という物語。岡田将生さん、満島ひかりさんも出演するほか、樹木希林さん、柄本明さんらが脇を固めている。

 舞台あいさつには、シンガー・ソングライターの福原美穂さんも登場し、劇中の音楽を手がけた久石譲さん作曲のエンディング曲「YourStory」を熱唱、会場を盛り上げた。映画は9月11日から全国ロードショー。(毎日新聞デジタル)

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