狂言師の野村萬斎さん(44)が主演する時代劇映画「のぼうの城」(犬童一心・樋口真嗣監督)で、のぼう様と呼ばれる主人公・成田長親にいちずな思いを寄せる忍城当主の娘、甲斐姫役を女優の榮倉奈々さん(22)が演じることが8日、明らかになった。榮倉さんは時代劇初挑戦で「乗馬や合気道の練習、黒澤明監督の作品を見たりしているうちに、すっかり自分自身が戦国時代のファンになっていました」と役作りに励んでいる。
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甲斐姫は物語の舞台となる忍城当主の成田氏長の娘。誰もが見とれる美しい外見ながら、百姓のあだ討ちのために自ら刀を握り、ときには侍を投げ飛ばすなど男勝りな一面もある女性で、主人公・長親にいちずな思いを寄せる一方で、成田家の侍大将・酒巻靭負(さかまき・ゆきえ=成宮寛貴さん)からも求愛される「でくのぼう軍」の紅一点となるヒロイン。敵対する豊臣家からもその美ぼうで一目置かれ、その存在は「忍城」の運命を左右することになる。他の登場人物と同様に実在の人物がモデル。
撮影前に、18鞍(1鞍=くら=は騎乗30~40分)におよぶ乗馬練習や合気道の練習、甲斐姫にまつわる歴史書を読むなどして役作りをした榮倉さんは、8月末に北海道苫小牧市の東京ドーム20個分の広大な敷地に組まれたオープンセットでの撮影初日から早速華麗な乗馬シーンを披露した。
榮倉さんは「北海道の巨大なオープンセットに初めて足を踏み入れた瞬間、そのスケールの大きさにテンションが上がりました。緊張や不安よりも、楽しみ、ワクワク感でいっぱいです。時間を超えて、当時の世界に生きている感覚を味わい、伸び伸びとお芝居ができたらいいなと思っています」と意気込みを語っている。犬童・樋口両監督は「榮倉さんは女優としてのスケール感や、ワイルドさと繊細さを併せ持つところが甲斐姫に通じているのではないかと思います。榮倉さん自身の穏やかなイメージに対する意外性や、時代劇が初めてということでの新鮮さにも期待しています」とコメントしている。
「のぼうの城」は和田竜さんのベストセラー小説が原作。家臣・領民から「でくのぼう」をもじり「のぼう様」と揶揄(やゆ)される忍城の城代、長親は、「でくのぼう」ながらも底知れないスケールの大きさで、領民たちの心をつかんでいた。天下統一を目指す豊臣秀吉率いる2万人の大軍を指揮した石田三成の水攻めにも屈せず、たった500人の兵で抗戦。従来の武将とは異なる成田のヒーロー像と、でくのぼう軍の攻防をダイナミックに描く。映画は11年に全国で公開予定。(毎日新聞デジタル)
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