仲間由紀恵:「読んでいるそばから涙が」“封印”解いた橋田壽賀子の台本に感激

「99年の愛~JAPANESE AMERICANS~」制作発表に登場した仲間由紀恵さん
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「99年の愛~JAPANESE AMERICANS~」制作発表に登場した仲間由紀恵さん

 女優の仲間由紀恵さんが24日、人気アイドルグループ「SMAP」の草なぎ剛さんとダブル主演し橋田壽賀子さんが脚本を担当したTBS開局60周年記念ドラマ「99年の愛~JAPANESE AMERICANS~」の制作発表会見に出席した。仲間さんは「台本を読んでいるそばから涙がぼろぼろとこぼれてしまう、そんな台本に出会えたのが幸せでした。今の私たちをつないでくれた日本人としての誇り、愛、橋田さんの思いがこもった素晴らしい作品です。ぜひたくさんの方に見ていただきたい」と語った。会見には、草なぎさんと仲間さん、松山ケンイチさんら共演者らが出席した。

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 ドラマは、99年前にアメリカに渡った日系移民の家族が、人種差別や戦争による苦難を乗り越え、懸命に生き抜く家族の愛を描いている。99年前、島根の貧農の次男として生まれた長吉(草なぎさん、晩年は中井貴一さん)は、日本人排斥にもめげず、自分の農場と家族を持つ。そして日系2世の長男・一郎(草なぎさんが2役)は、大学に通っているときに領事館職員の娘・しのぶ(仲間さん)と恋に落ちる。その後、日本とアメリカの関係は悪化して開戦し、家族は収容所へと追いやられるなど散り散りになる中、一郎は家族のためにアメリカに忠誠を誓い、兵士として欧州戦線へと赴く。一郎の弟・次郎(松山ケンイチさん)は、しのぶを支え、農場を必死で守ろうとする……というストーリー。

 日本を知らずに生きた”日系移民2世”の一郎と、その父長吉の若いころを演じる草なぎさんは「お父さんと子供の2役は初めての経験。時代に翻弄(ほんろう)されても、たくましく強く生きていく日本人の強さというものを、役を通して学びました」と語った。松山さんは「若い世代に必ず語りついでいかなければならない作品。この作品の中で一番重要だと思ったのが家族のつながり。家族が困難を乗り越えていくさまを追体験できます」とPRした。

 ドラマにはこの他、泉ピン子さん、寺島咲さん、川島海荷さん、イモトアヤコさんらが出演。アメリカの物語は絶対書かないと思っていたという橋田さんは「4年くらい前から準備、書くのはキャスティングを拝見して、こんな素晴らしいキャスティングで、ねばりっこくて情熱のある制作スタッフと出会えてうれしい」と語り、「愛がいっぱい詰まったドラマ。逆境のなかだからこそ、愛がとっても大事だということを伝えたかった」と作品への思いを熱弁していた。

 制作陣にはドラマ「華麗なる一族」、映画「私は貝になりたい」を手掛けたプロデューサーの瀬戸口克陽さんと演出家の福澤克雄さんが再びタッグを組む。11月3~7日の午後9時から2時間(拡大日あり)5夜連続放送。(毎日新聞デジタル)  

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