ケータイ小説のコンテスト「第4回おりおん☆小説大賞」の受賞作品が発表され、大賞にcocoaさんの「愛の才能。」が輝いた。PV数トップの作品に贈られる「読者大賞」には、saekoさんの「−ADULT CHILDREN−」が選ばれた。

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　同賞は、ゴマブックスが運営するケータイ小説投稿サイト「おりおん☆」に投稿された作品の中から選ばれるもので、大賞はPV数に加え、同編集局内で審査し「面白くて力のある作品」としてcocoaさんの「愛の才能。」が選ばれた。

　「愛の才能。」は、普通のユル系女子高生と普通のプチS系男子のちょっと普通じゃない秘密の恋の物語。川嶋ほのかは、中学時代に辛（つら）い経験をし、同じ中学の人が誰もいない高校に進学した。しかし、なぜかほのかの「辛い経験」に直接関係のある神坂優生と同じクラスになってしまった。実は2人は秘密の契約を結んでいて……というストーリー。

　「−ADULT CHILDREN−」は、機能不全家庭で育った人間「ADULT CHILDREN」を自称する「さえこ」の波瀾（はらん）万丈の人生を描くノンフィクション。親に絶望し、いい子をやめ、反抗の限りを尽くした少女時代だったが、そんな暗闇の中で優しい祖母の存在は一筋の光だった。恋愛、虐待、両親との確執、ドラッグ、レイプ、結婚、出産、最愛の祖母の死と、人生が凝縮された作品だ。

　ゴマブックス編集部が独自に選ぶ「ゴマブックス賞」には、＊くるみ＊さんの「シンデレラの涙」を選出。ティーン誌「ラブベリー」（徳間書店）編集部が選ぶ10代ユーザー限定の「ラブベリー賞」には、菜穂さんの「LIFE～14歳の私～」が選ばれた。菜穂さんは14歳の中学生。

　大知正紘さんの楽曲「手」をイメージして書かれた作品から大知さん自身が選考した「大知正紘『手』イメージ作品賞」は、結菜さんの「神様への質問」が受賞。男女のデュオ「moumoon」が選ぶ「moumoon賞」は、渡辺公平さんの「時計の少年。」が選ばれた。

　ケータイ小説投稿サイト「おりおん☆」では、各賞受賞作品だけでなく、上位50作品の電子書籍化を予定。国内のほか、中国での配信も予定している。（毎日新聞デジタル）