尾崎豊さん:成宮寛貴主演で半生を初ドラマ化 没後20年を前に

ドラマで故・尾崎豊さん(右)を演じる成宮寛貴さん
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ドラマで故・尾崎豊さん(右)を演じる成宮寛貴さん

 92年に26歳の若さで亡くなったシンガー・ソングライターの尾崎豊さんの半生が、テレビ東京系で初めてドラマ化されることが明らかになった。尾崎さん役は成宮寛貴さんが演じる。成宮さんは、「最初にお話をいただいた時は、僕なんかでいいんでしょうか?と、なかなか決心がつかなかった。尾崎さんのマネをするのではなく、彼のカリスマ性や時代性を反映する姿を演じることができれば」と意気込みを語っている。3月下旬放送予定。

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 尾崎さんは83年にシングル「15の夜」とアルバム「十七歳の地図」でデビュー。「卒業」など現代社会に対する激しい感情を吐露する歌詞が若者を中心に人気を集めたが、92年4月25日に肺水腫により、26歳の若さで死去。死後もカリスマ的な人気を誇っている。

 ドラマ「尾崎豊 20th メモリアル イヤーズ 特別企画 風の少年~尾崎豊 永遠(とわ)の伝説」(仮)は、BSジャパンの開局10周年を記念して制作されるもので、デビュー前から尾崎さんを見守ってきた音楽プロデューサーの須藤晃さんの回顧録「尾崎豊 覚え書き」(小学館)が原作。CBSソニーのオーディションでの須藤さんとの16歳での出会いから、大盛況だったデビューライブ、二十歳を前に悩み始める姿などを、「中央流沙」「取調室」「はぐれ刑事純情派」などを手がけた洞澤美恵子さんの脚本で克明に描く。また、2月12日には没後20年を前に、時代を超えて支持される尾崎さんを有識者へのインタビューを通じて分析するドキュメンタリー「放熱の彼方~尾崎豊 知られざる伝説」(仮)をBSジャパンで放送する。

 10年にもわたって尾崎さんの企画を模索してきたという田渕俊彦プロデューサーは、「雰囲気だけでなく、世の中のいろいろなことへ考え方が真摯(しんし)な点が尾崎さんにそっくり。最も尾崎豊さんに似ている俳優さん」と成宮さん起用の理由を語っており、「尾崎さんが短い生涯を走り抜けた時代は、私たちが今体験しているリーマンショック以降の社会状況にとても似ています。人々は自信を喪失し、行き場を探しています。そんな時代にあって、『夢を追い求めることの素晴らしさ』や『あきらめないこころの大切さ』を伝えたい」と語っている。(毎日新聞デジタル)

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