昭和を象徴する人:芸能人はひばり スポーツはON、政治家は田中角栄 言葉は「永久に不滅です」

 40歳の男女が選ぶ「昭和力を象徴する人物」は、文化・芸能部門が歌手の美空ひばりさん、スポーツ界部門は王貞治・福岡ソフトバンク球団会長、政財界部門は田中角栄元首相だったことが、歴史エンターテインメント専門チャンネル「ヒストリーチャンネル・ジャパン」の調査で分かった。

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 調査は、「大阪万博」が開かれた1970年生まれの598人(男性298人・女性300人)を対象にインターネットで実施。文化・芸能人では、美空さんが82.4%と圧倒的な支持を集めてトップ。俳優の石原裕次郎さんが32.4%、2010年に完全復活を宣言した女性デュオ「ピンクレディー」が15.9%で続いた。

 スポーツ界部門では、王会長が55.7%、長嶋茂雄・巨人終身名誉監督が51.2%とONで1、2位を占めた。3位は大相撲の元横綱・千代の富士(現九重親方)が39.5%で、4位にジャイアント馬場、5位力道山、6位アントニオ猪木、8位北の湖、9位大鵬とプロレスラーと力士がベストテンに7人ランクインし、戦後の格闘技の隆盛を物語っている。

 政財界部門では、日本列島改造論、日中国交正常化など「今太閤」と人気を得て、ロッキード事件にもかかわった田中元首相が77.8%で断トツで、佐藤栄作、吉田茂、中曽根康弘、竹下登の歴代首相経験者5人がランクイン。経済界では、松下電器の創業者・松下幸之助氏が58.2%で2位、本田技研の創始者・本田宗一郎氏が47.2%だった。

 また、「昭和力を象徴する言葉」でトップは、スポーツ界部門で2位に入った長嶋さんが引退セレモニーで発言した「我が巨人軍は永久に不滅です」が62.4%で1位。2位は、昭和時代に「子どもが好きなもの」を象徴する言葉としてクローズアップされた「巨人・大鵬・卵焼き」が24.1%で2位。大鵬の引退は71年と世代的はずれているものの、巨人と大鵬の人気を物語っている。3位には、86~88年に放送されたバラエティー番組「鶴太郎のテレもんじゃ」(日本テレビ系)で流行した岡本太郎さんの「芸術は爆発だ」が入った。

 「ヒストリーチャンネル」では、日本開局10周年を記念し、1月から3カ月連続で特別編成を実施。2月には、特集「いま、ニッポンに昭和力」として、「我が巨人軍は永久に不滅です」など昭和を象徴する言葉を取り上げた「日本を奮わせた、あの言葉」や、テレビCMの50年を振り返る「ACC CMフェスティバル~時代と共に歩んだCM50年の軌跡」、「日本のいちばん長い日」などの作家の半藤一利さんが独自の歴史観を披露する「半藤一利が語る『昭和史』」など5本のオリジナル番組を放送する。(毎日新聞デジタル)

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