江:上野樹里が号泣志願 演出家が語る「本能寺の変」

大河ドラマ「江 姫たちの戦国」の第5回「本能寺の変」の1シーン=NHK提供
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大河ドラマ「江 姫たちの戦国」の第5回「本能寺の変」の1シーン=NHK提供

 女優の上野樹里さん(24)が主演するNHK大河ドラマ「江 姫たちの戦国」は2月6日放送の第5回「本能寺の変」で最初の山場を迎える。日本の歴史を揺るがした最重要事件がどのように描かれるのか、また父親の敵ながら伯父という織田信長の死に対し主人公の江がどのような感情を抱くのか注目されるが、このほど同ドラマの伊勢田雅也チーフ演出が見どころを語り、上野さんが自ら号泣を志願したエピソードを披露した。

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 「江」は、織田信長の妹・お市と近江の戦国武将・浅井長政との間に生まれた“浅井三姉妹”の三女・江が、波乱万丈の戦国時代をしなやかに生き抜き、江戸時代の幕開けを見届ける様を描くドラマ。第5回「本能寺の変」は、1582年5月、織田信長(豊川さん)に二度と会わないと宣言していたことを悔やんでいた江(上野さん)が家康(北大路欣也さん)に招かれ、京で信長と会う手はずになる。一方、信長に領地を取り上げられた家臣の明智光秀(市村正親さん)は、豊臣秀吉(岸谷五朗さん)の下で毛利攻めへの合流を命じられる。そして6月2日未明、光秀は謀反ののろしを上げ、信長のいる本能寺を包囲した。大阪・堺から京への道中にいた江は明智の追っ手から逃れるため、家康と共に伊賀越えへ向かう。しかし地侍に囲まれ、絶体絶命の危機を迎える……という物語。

 撮影は、信長らが明智軍と戦う場面と本能寺の奥でのやりとりとに分け、2日間にわたった。女性である江と、本能寺の変を絡めたストーリーにすることは難しく、脚本家・田渕さんのアイデアを基に「多少ファンタジックにしている」という。またドラマの中では、2人の姉が嫌悪する信長に対し、率直な物言いで心を通わし敬愛の念さえ抱く江。当初、信長の死を知り、静かに泣くという予定だったが、上野さんは「号泣したい。私はまだ殻を抜けきられていない。このシーンで号泣することで江になれる気がする」と自ら志願したという。江役の上野さんと織田信長役の豊川悦司さんはこの回の撮影が最初の共演シーンの収録だったというが、「それを感じさせない仕上がり」という。

 同作の演出について「オーソドックスに。普通がいちばん」と繰り返し語る伊勢田・チーフ演出は、本能寺のシーンについても同様で「ぎゅっと濃縮された空間、時間が作れた。派手なことは何もしていない良さがある。ど真ん中の直球を投げたぞという緊張感を味わっていただければ」と見どころを語り、信長とその近習・森蘭丸の「2人の別れの良さも見せ場の一つ」と話している。(毎日新聞デジタル)

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