講談社:電子雑誌「BOX-AiR」を創刊 アニメ化視野に新人選考会も毎月開催

講談社の電子雑誌「BOX-AiR」創刊零号に掲載された千石サクラさんの「FORTUNE GIRL」
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講談社の電子雑誌「BOX-AiR」創刊零号に掲載された千石サクラさんの「FORTUNE GIRL」

 講談社は4日、西尾維新さんの「化物語」シリーズなどで知られる書籍レーベル「BOX-AiR」編集部による電子雑誌「BOX-AiR」を創刊することを明らかにした。小説の連載のほか、キングレコードのアニメーションレーベル「スターチャイルド」と協力、アニメ化を視野にした新人作品の選考会も毎月開催する。編集部の秋元直樹部長は「アニメ化作品を選ぶということが前提。アニメ化の発表は年内。選考は毎月行い、早くて2カ月で掲載になる。選考の過程もオープンにする」と“スピード感”と“ライブ感”を重視する考えを明かした。

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 従来の文芸誌同様、新たな才能の発掘と育成を目的にしているが、最短2カ月でデビュー可能という“スピード感”が特徴。同日刊行された「創刊零号」には、昨年12月に選考された作品が掲載される。アニメ化が決定している作品は連載完結後、すぐに紙の書籍として刊行し、速やかにアニメ化する。毎月開催の選考会には、「新世紀エヴァンゲリオン」など多数のヒット作を手がけるアニメーションレーベル「スターチャイルド」からプロデューサーも参加。当初からアニメ化を見据える。選考会議の様子をUstreamでライブ配信するなどして、選考過程もありのままに見せる方針だ。

 秋元部長は「新人賞の原稿を見ていると、アニメや漫画に強く影響を受けている作品が多いように感じ、アニメ化を前提に電子雑誌を創刊したいと思った」と説明。毎月行われる新人賞の受賞作などからアニメ化候補作品を選び出し、12月にはアニメ化する作品を発表する。テレビかOVAか劇場版などについては未定といい、秋元部長は「まずは速やかにアニメ作品という形にして、早く世に出したい。皆様の目に届けたいというのが我々の共通した思い」とした。

 創刊零号には、同誌でデビューする現役高校生の千石サクラさんの「FORTUNE GIRL」をはじめ、小説、ミニ小説、マンガなど計7作品を収録。「iPhone」と「iPad」用電子書籍アプリのほか、電子書籍プラットフォーム「パブー」でPDF版も販売する。創刊号は350円。4月から月刊ペースで発売する予定。(毎日新聞デジタル) 

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