「西の魔女が死んだ」などで知られる長崎俊一監督の最新作「少女たちの羅針盤」は、少女たちが主人公のミステリー作品だ。広島県福山市が主催する「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」で優秀作に選ばれた水生大海さんの小説が原作。成海璃子さん、忽那汐里さん、森田彩華さん、草刈麻有さんの4人の美少女が演劇に青春を懸ける女子高校生を熱っぽく演じる。
ウナギノボリ
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映画の撮影のために4年ぶりに故郷にやって来た女優の舞利亜は、ロケ地の廃虚となったホテルで、次々と不思議なことに遭遇する。壁には不気味な落書き。そして「お前は誰を殺した?」というメモが……。4年前、高校の演劇部を飛び出した瑠美(成海さん)は、バタ(森田さん)、かなめ(草刈さん)と、他校の生徒・蘭(忽那さん)とともに女子高校生劇団「羅針盤」を作った。ストリートで芝居を上演して、街でも評判になっていく。ついには新人バトルのステージに上がることになるが、4人の仲がぎくしゃくし始めてしまう……というストーリー。
出演している女優陣が輝いている。4人とも目が生き生きしていて、さまざまな表情を見せてくれる。過去に何が起きたのかを回想形式で展開していく中で、見えてくるのは、高校生が何かに青春を懸ける情熱と友情だ。お互い距離ができたり、秘密ができたり、青春時代は人間関係そのものがミステリアスだ。同じ方向を向いていた仲間も、大人になるにつれ、いつかはそれぞれの道を歩いていく。すれ違いがあっても苦難を共にした時間がある。高校時代という短い時間の中で精いっぱい生きている姿が伝わってきた。14日からヒューマントラストシネマ渋谷(東京都渋谷区)ほか、全国で順次公開。(キョーコ/毎日新聞デジタル)
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