ナインティナイン:16年ぶりNHKにコンビ出演 “不惑”の2人が大人道学ぶ案内人に

16年ぶりにNHKにコンビで出演する「ナインティナイン」=NHK提供
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16年ぶりにNHKにコンビで出演する「ナインティナイン」=NHK提供

 お笑いコンビ「ナインティナイン」が、10月8日放送の特別番組「ナインティナインのいっちょまえ!」(NHK総合、午後11時半~)でMCを務め、16年ぶりにコンビでNHKに出演することが17日、明らかになった。トークやドキュメントなどのコーナーを通じて、「大人」のスキルを楽しく学ぶカルチャー・バラエティー番組。矢部浩之さんは「NHKは縁遠い、入りにくい。近くに来たこともない。恥ずかしい話、場所が分からなくて今日来るのも、カーナビに住所を打ち込んで案内してもらったくらい、遠い存在。アウェー感が強い」と告白。岡村隆史さんは「若くて無我夢中だったせいか、前回(16年前の出演)の記憶がまったくない。そのぐらい爪痕を残せなかったんだと思う。NHKにハマらなかった。今回はしっかりとみんなの記憶に残りたい」と意気込んでいる。

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 番組で「ナインティナイン」の2人は、“素の四十男(よんじゅうおとこ)”として出演し、笑いはもちろん、本気で「大人」になるべく番組に挑む。岡村さんは、自らの大人論を展開した「大人の流儀」がベストセラーになっている作家・伊集院静さんと対談。「真に大人であることとは?」という真摯(しんし)な問いをぶつけていく。矢部さんは、同世代の市井の人々の「大人な現場」を訪ねるドキュメントに挑み、荒々しさで知られる大阪・岸和田の「だんじり祭」を訪れ、祭りの世話役に密着。祭りを支える地域の結束や、近所付き合いの大切さや難しさ、他人の子のしかり方など、地域に密着した生き方を身をもって学んでいく。ほかにも、「いっちょまえの大人」に必要なマナーや常識、技術を問う問題に2人が真剣に挑戦するミニコーナーなども放送予定。

 「ナインティナイン」の2人をキャスティングした理由について川野良太チーフ・プロデューサーは「40歳といえば『不惑』といわれた年齢。迷わず事にあたることができて当然とされる年だが、実際の私たちはどうか? 本当に『大人』として胸を張れるのか?という思いから、番組のコンセプトが立ち上がり、そのコンセプトにズバリはまった」と説明。コンビ結成20年の節目を迎えた「ナインティナイン」は岡村さんが昨年、矢部さんも今年で40歳。「芸人としては一流ですが、どちらかといえば“永遠の少年”のよう。そんな岡村さんと矢部さんならば、肩ひじ張らずに今どきの『大人道』を学ぶにふさわしい案内人」と考えてオファーしたという。オファーを受けた2人も「民放ではできないことを」と出演を快諾したという。

 番組のテーマは「一人前の大人になる」だが、岡村さんは「もう40歳になってしまったけど、まったく大人じゃない。会社勤めもせずに芸能界に入ってしまったので、芸人の世界のことは分かっても、世間のことはからきし……。新幹線の切符も飛行機のチケットもマネジャー任せなので、何もできない。みっともない大人」と自己分析。矢部さんも岡村さんに同意しながら、「あらゆるものが欠けていると思う。一般の人たちの力に到底及ばない。電車に乗ることだって不安。今、この場から『タクシー以外の手段で自宅に帰れ』と言われたら本当にパニックになる」と“大人力”には自信がない様子。「NHKはアウェー感が強いが、本気で大人に成長したい。ジャンルによっては本当に何もできないので、勉強したい。勉強しよー!」と岡村さんとともに意気込んでいる。

 「ナインティナインのいっちょまえ!」はNHK総合で、10月8日午後11時半~同59分に放送予定。(毎日新聞デジタル)

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