佐藤隆太:「日本人の底力を感じてほしい」と熱弁 「光る壁画」制作発表

「光る壁画」制作発表に登場した(左から)中村俊介さん、佐藤隆太さん、加藤あいさん、萩原聖人さん
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「光る壁画」制作発表に登場した(左から)中村俊介さん、佐藤隆太さん、加藤あいさん、萩原聖人さん

 胃カメラを発明した日本人研究者の姿を実話を基に描いた作家の吉村昭さんの小説が原作のオリンパスドラマスペシャル「光る壁画」(テレビ朝日系)の制作発表が28日、東京都内で行われ、主演の佐藤隆太さんら出演陣が登場した。研究者・曽根菊男を演じる佐藤さんは、主人公について「戦争で一番大事な仲間を亡くし、前に進めなかったけれど、胃カメラに没頭することで自分の活力を取り戻す男です」と表現し、「自分で見ても見応えのある力強い作品になった。戦後本当に大変な時期にあきらめない主人公たちの姿に、日本人の底力を感じた。ぜひ楽しんで見てほしいですね」と熱を込めてPRした。

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 ドラマは、昭和24(1949)年春、戦争の傷あとが残る東京で親友の今村始(塚本高史さん)を戦争で亡くし、虚無感にさいなまれていた菊男は、転勤によってオリオンカメラの渋谷の研究所に異動することになる。そこは、研究所とは名ばかりで、数人の研究者と事務員がいるだけだったが、菊男は、外科医の梶哲朗(中村俊介さん)と出会い、梶の“胃の内壁を映すカメラで人々の命を救いたい”という情熱に感化されるようになる。その思いが、ほかの研究者たちにも伝わり、研究者と医師たちは、困難に立ち向かいながら胃カメラの開発に挑む……というストーリー。菊男の妻を加藤あいさん、菊男と研究に打ち込む研究者を萩原聖人さんが演じ、大杉漣さん、寺島進さん、歌舞伎俳優の市川亀治郎さん、女優の星野真里さんらも出演する。

 制作発表には、佐藤さんのほか、加藤さん、中村さん、萩原さんが登場した。加藤さんとは10年以上前から知り合いだという佐藤さんは「少し照れくさかったけれど、加藤さんとの今回の夫婦役は楽しい時間でした」と笑顔で話し、加藤さんも「よく知っている間柄なんで、あうんの呼吸ができた気がします」と答えた。胃カメラに没頭する主人公にちなんで、今まで没頭したことを聞かれると、萩原さんは「照れながら言うのもなんなんで、はっきり言います。マージャンです。マージャン道を突き進んでいます!」と宣言して会場の笑いを誘った。一方、加藤さんは「大学の卒業論文です。難しいテーマだったことも、仕事の合間にやっていたこともあり、没頭というと、それが一番に思い浮かびます」と話したが、論文のテーマは「国際法上のテロリストについて」と答えて、共演者たちを驚かせた。

 ドラマについて、中村さんは「もし胃の中を撮影できたら早期発見できるかもしれない。こんなにでっかいもの(カメラ)を体の中に入れようと思いついた人がいる。それが日本人だったのも、成功させたのも日本人だったというのが同じ日本人として誇らしい。約1カ月間、冒険のようなドラマでした」と振り返り、加藤さんも「本当にすばらしい作品。台本を読んだ第一印象を大事にやらせていただきました」と話した。萩原さんは「責任感を持って演じなければいけないなと、チーム全員で正面から向き合って作った作品。これからポジティブに頑張りたいと思える作品になった」と仕上がりに自信を見せていた。ドラマは10月1日午後9時放送。(毎日新聞デジタル)

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