ジャッキー・チェン:忙しい中「どんなことがあっても行きたかった」来日の思い語る

「1911」の舞台あいさつに登場したジャッキー・チェンさん(中央)、中川翔子さん(左)、江角マキコさん
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「1911」の舞台あいさつに登場したジャッキー・チェンさん(中央)、中川翔子さん(左)、江角マキコさん

 来日中のジャッキー・チェンさんが22日、初日を迎えた 「第24回東京国際映画祭」の特別オープニング作品「1911」の舞台あいさつに登場し、「みなさん、こんにちは」と日本語であいさつ。新作の撮影で前々日から前日までの睡眠時間は1時間で、明日朝6時から中国で撮影と超多忙を極めるジャッキーさんは「だからいろいろな映画祭に行くことができなかったけれど、東京国際映画祭は震災後初の映画なのでどんなことがあっても行きたいと思いました」と語った。

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 舞台あいさつには、日本語吹き替えを担当した女優の江角マキコさん、中川翔子さんも登場。前日のジャッキーさんの来日会見にも登場した中川さんは「昨日は100本のバラをジャッキー様に渡し、そして今日は同じ舞台でジャッキー様の隣で同じ息を吸い込むことができて息を吐くたびに魂が出たり入ったりで生きていて生まれてきてよかった……」と2分間にわたってまくし立てるように涙ぐみながらあいさつ。司会者が「翔子ちゃん、もうそろそろ」と止めに入る“珍景”にジャッキーさんは思わず噴き出していた。

 「1911」は、中華民国建国のきっかけとなった1911年の「辛亥革命」を描いた大作映画。清朝末期、新しい国を造るために民衆が立ち上がり、その民衆を指揮する孫文の参謀である革命軍の黄興(ジャッキーさん)は、広州の総督府に攻めこむが、事前に情報を入手していた朝廷側に厳戒態勢を敷かれ、激しい市街戦となり、反乱は失敗に終わる。この戦いで多くの命を失った黄興らは戦意を喪失していくが……という壮大なストーリーが描かれている。

 同作は、辛亥革命100年を記念して製作。構想10年、製作費30億円をかけ、ジャッキーさん自ら総監督も担当し、「レッドクリフ」の撮影監督を務めたチャン・リーさんが監督を務めている。また、ジャッキーさんの息子のジェイシー・チャンさんも出演しており、初の本格的な親子共演を果たしている。日本語吹き替え版では、江角さんがヒロインで女性革命家の徐宗漢役を、中川さんはジャッキーさん演じる黄興の同志、陳意映の声を担当している。

 紫色の着物で登場した江角さんは「声を掛けてもらって光栄。ジャッキーさんの中国に対する愛と未来に対する愛を感じました」と感無量の表情で語っていた。

 「東京国際映画祭」は30日まで。映画は11月5日から全国でロードショー公開される。(毎日新聞デジタル)

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