ドラマ「境遇」:湊かなえ原作の話題作が12月3日に 業界初のARキャンペーンも

ARアプリと松坂屋の屋外広告を連動させたキャンペーンのイメージ
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ARアプリと松坂屋の屋外広告を連動させたキャンペーンのイメージ

 「告白」などで人気のミステリー作家・湊かなえさんが原作を書き下ろし、女優の松雪泰子さんが主演するABC創立60周年記念スペシャルドラマ「境遇」(ABC・テレビ朝日系)の放送日が12月3日に決まった。また、テレビ業界初の試みとなるAR(拡張現実)アプリと銀座松坂屋(東京都中央区)の屋外広告を連動させたキャンペーンが16日から展開され、同アプリをダウンロードしたスマートフォンをかざすと、屋外広告枠自体がスクリーンとなり15秒のドラマ予告動画を見ることができる。

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 ARは「Augmented Reality」の略で、現実世界の映像にバーチャルな物体などを映し出す技術。例えばある風景に向かってスマートフォンのカメラをかざすと、ディスプレーに映し出されたその風景にまつわる諸情報も文字などで併せて表示される。

 今回のキャンペーンは、AR技術を使ったパフォーマンスで知られる創作集団「AR三兄弟」と組み、ドラマ放送に合わせてインパクトのあることをしたいと約1年前から企画。松坂屋をはじめ、27日からは新宿ステーションスクエア(東京都新宿区)の看板や、放送日当日の朝日新聞全国テレビ面の広告、全国書店での同ドラマのポスターでも対応するほか、22日発売のテレビ情報誌「TV Bros.」にも、業界初のARを使ったテレビ欄が登場する。

 さらに、28日には新宿ステーションスクエア周辺で、QRコードが入った“ニセモノ”「境遇」ティッシュを配布。QRコードを読み込むと「AR三兄弟」のHPに飛び、好きな月日を入れるとその日の出来事が劇中に登場する新聞「信濃毎朝新聞」のレイアウトで転送されるという“ニセモノAR仕掛け広告”を展開。企画担当者は、“ニセモノ”を仕掛けることで、広告そのものに“境遇”をもたせ、ツイッターなどでの話題の拡散を期待するとしている。

 ドラマは、親に捨てられ、児童養護施設で育った同じ「境遇」の2人の女性の明暗を描くヒューマンミステリー。5歳の息子・裕太の母として平穏な生活を送っていた高倉陽子(松雪さん)が子供のために描いた絵本が新人賞を受賞する。絵本は、陽子と同じく幼いころ親に捨てられたという境遇を持つ親友の相田晴美(りょうさん)の思い出を描いたものだった。県会議員の夫・正紀(沢村一樹さん)の不正献金疑惑を払拭(ふっしょく)しようとした母・弘子(白川由美さん)は、陽子を売り出そうと躍起になるが、ある日、裕太が誘拐され、「息子を無事返して欲しければ、世間に真実を公開しろ」と書かれた脅迫状が届く。警察や正紀との接触を禁じられた陽子は、晴美に助けを求めるが……というストーリー。

 ドラマは12月3日午後9時から放送。なお、松坂屋でARを体験すると番組メーンテーマを奏でる特製オルゴールが当たるキャンペーンを12月6日まで実施する。(毎日新聞デジタル)

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