日本アカデミー賞:「八日目の蝉」が12部門で13受賞 子役が愛菜の最年少記録塗り替える

第35回日本アカデミー賞の司会を務める関根勤さん(左)と深津絵里さん
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第35回日本アカデミー賞の司会を務める関根勤さん(左)と深津絵里さん

 第35回日本アカデミー賞の優秀賞・新人賞の受賞作品・受賞者が16日発表され、女優の井上真央さん主演の「八日目の蝉」が優秀作品賞など12部門で選出された。新人俳優賞に同作の子役、渡邉このみちゃん(5)が選ばれ、前回最年少で新人俳優賞を受賞した芦田愛菜ちゃん(当時6歳)の記録を塗り替えた。

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 同賞は日本の映画芸術、技術、科学の向上発展のため設けられ、選考は日本アカデミー賞協会員の投票で行われる。司会はタレントの関根勤さんと前回最優秀主演女優賞を受賞した深津絵里さんが起用された。関根さんは前回に続き3度目。初司会の深津さんは「人生で初めて司会に挑戦します。関根さんの足を引っ張らないように“ステキな”和やかな授賞式にしたい」と意気込みを語った。

 最多受賞の「八日目の蝉」は、主演の井上真央さんが第23回山路ふみ子新人女優賞、ダブル主演の永作博美さんが第36回報知映画賞で主演女優賞と第25回山路ふみ子女優賞を受賞している。今回は優秀作品賞、主演女優賞をはじめ永作さんと小池栄子さんが助演女優賞を受賞したほか、新人俳優賞、監督、脚本、音楽、撮影、照明、美術、録音、編集と12部門で13件の受賞し、ほぼ総なめにした。

 今回で3回目の司会となる関根さんは「深津さんは“ステキな”女性。俳優さんたちが『深津さんが舞台にいるから安心』とフッと笑みをもらすことを期待したい」と期待を寄せた。また、今回も「ステキな金縛り」で優秀主演女優賞を受賞している深津さんは「コメディーという作品は評価されづらい中で、私だけでなく作品賞など三谷(幸喜)監督やスタッフがたくさん賞をいただけたので、授賞式で久しぶりに皆さんに再会して、会場に知った顔があるので司会も緊張しないのかなと思います」と話した。

 各部門の最優秀賞は3月2日に行われる第35回日本アカデミー賞授賞式で発表される。おもな優秀賞の受賞者は以下の通り(敬称略)。(毎日新聞デジタル)

◇優秀主演男優賞

大泉洋(探偵はBARにいる)▽堺雅人(武士の家計簿)▽原田芳雄(大鹿村騒動記)▽三浦友和(RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ)▽役所広司(最後の忠臣蔵)

◇優秀主演女優賞

井上真央(八日目の蝉)▽長澤まさみ(モテキ)▽中谷美紀(阪急電車 片道15分の奇跡)▽深津絵里(ステキな金縛り)▽宮崎あおい(ツレがうつになりまして。)

◇優秀作品賞

大鹿村騒動記(阪本順治監督)▽最後の忠臣蔵(杉田成道監督)▽ステキな金縛り(三谷幸喜監督)▽探偵はBARにいる(橋本一監督)▽八日目の蝉(成島出監督)

◇優秀アニメーション作品賞

けいおん!▽コクリコ坂から▽手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく▽豆富小僧▽名探偵コナン 沈黙の15分(クォーター)

◇新人俳優賞

熊田聖亜(さや侍)▽桜庭ななみ(最後の忠臣蔵)▽渡邉このみ(八日目の蝉)▽上地雄輔(漫才ギャング)▽高良健吾(軽蔑)▽野見隆明(さや侍)▽長谷川博己(セカンドバージン)

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