堤幸彦監督:構想5年、路上生活者描くモノクロ映画を製作

堤幸彦監督が挑むモノクロ映画「MY HOUSE」 (C)2011「MY HOUSE」製作委員会
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堤幸彦監督が挑むモノクロ映画「MY HOUSE」 (C)2011「MY HOUSE」製作委員会

 「20世紀少年」シリーズや「SPEC」など、多くのエンターテインメント作品を手がける堤幸彦監督がメガホンをとるモノクロ映画「MY HOUSE」が5月に公開されることがわかった。建築家・坂口恭平さんのホームレスに関する記事を読み、実在の路上生活者の機知に富んだ生き様に衝撃を受けた堤監督が構想に5年をかけた。「50 代後半となった今、そろそろ社会に対して思うことを作品に反映させてみたいと思いはじめている。『MY HOUSE』はその最初の試みだ」と、音楽を多用する演出も封印し、現代社会への痛烈な批判を送る。

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 同作品の原作は、坂口さんの「TOKYO0円ハウス 0円生活」、(河出文庫刊)「隅田川のエジソン」(幻冬舎文庫刊)。堤監督は、鈴木さんという実在のホームレスをモデルに主人公を作り上げ、その周辺には、エリートコースが用意された中学生、人嫌いで過剰に清潔好きになってしまった主婦を配することで、「都会の片隅の生態系を描き出そうと思った」としており、物語の舞台は、堤監督の故郷で「東京や大阪とは違った価値観の存在する地方都市」である名古屋にした。

 これまで手がけてきた多数のエンターテインメント作品で得意としてきた音楽を多用する演出も封印。「モノクロで撮ることで、観客の想像力を喚起させたいと考えた。すべてが挑戦だった」という堤監督の意欲作には、いとうたかおさん、石田えりさん、村田勘さん、板尾創路さん、木村多江さんらが出演。5月26日から「新宿バルト9」(東京都新宿区)など全国で公開予定。(毎日新聞デジタル)

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