注目映画紹介:「荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE」 本質は父子のヒューマン作

「荒川アンダーザブリッジ THE MOVIE」の一場面 (C)中村光/スクウェアエニックス・AUTBパートナーズ
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「荒川アンダーザブリッジ THE MOVIE」の一場面 (C)中村光/スクウェアエニックス・AUTBパートナーズ

 中村光さんによる人気ギャグマンガを林遣都さん、桐谷美玲さんのダブル主演で実写映画化した「荒川アンダー ザ ブリッジ THE MOVIE」(飯塚健監督)が4日、公開される。荒川の河川敷を不法占拠し暮らしている謎の住人たちと、そこにひょんなことから一緒に住むことになった林さん演じる大企業の御曹司との交流を描いたヒューマンコメディーだ。小栗旬さんが「ぜひ自分が演じたい」とカッパの“村長”役に名乗りをあげ、小栗さんに誘われた山田孝之さんが黄色い“星”役で出演していることでも話題を呼んでいる。

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 林さん演じる大企業の御曹司、市ノ宮行は、父(上川隆也さん)から土地の再開発の妨げとなる荒川河川敷の不法占拠者の一掃を命じられる。早速現地に赴いた行だったが、そこには、河童の姿をした村長(小栗さん)はじめ、自称ロックミュージシャンの星(山田さん)や、シスター姿で銃を持ち歩く“シスター”(城田優さん)、さらに、自らを“金星人”と名乗る金髪でジャージー姿の美少女ニノ(桐谷さん)など、得体の知れない住人たちが集っていた……。河川敷の奇妙な住人たちには、そのほかに、片瀬那奈さん、元「モーニング娘。」の安倍なつみさん、徳永えりさんらがふんしている。

 河川敷の住人たちは、なんのためにあんな奇抜な格好をしているのか? 真相はともかく、いってみれば彼らは社会からのはみ出し者。とっぴなキャラクター造形と、庶民感覚からズレた素行にあきれたり、苦笑することしばしば。半面、意外とまともな考え方にうなずいてしまったり。だが、物語が進むにつれ、そのとっぴさ、キワモノの雰囲気はカムフラージュで、実はこの作品が行とその父の関係を描いたヒューマンドラマの側面があることが、徐々に見えてくる。11年に放送されたテレビドラマ版も担当した飯塚監督が脚本も手がけている。4日から新宿ピカデリー(東京都新宿区)ほか全国で公開。(りんたいこ/毎日新聞デジタル)

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