フジテレビは17日、4月から土曜午後11時10分~同55分に連続ドラマ枠「土ドラ」を新設し、第1弾として俳優の岡田将生さん(22)が主演する「未来日記-ANOTHER:WORLD-」を放送すると発表した。予知能力者が殺し合う壮絶な戦いを描き、シリーズ発行400万部を超えた人気マンガ「未来日記」が原作で、映画「20世紀少年」「GANTZ」などの脚本家・渡辺雄介さんが脚本を手がける。同局が4月以降に放送する連続ドラマは計五つとなる。
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同局の現王園佳正・編成部長は同枠について「他の連ドラ枠とは違い、徹底的に若い世代の視聴者を意識したエッジの立った企画を登場させます。若いクリエーターたちが思い切った作品に挑戦することで、若者たちの間で新たなドラマブームが生まれることを期待しています」とコメント。同局の深夜ドラマは、過去に「ライアーゲーム」「SP 警視庁警備部警護課第四係」などのヒット作を生み出している。
マンガ「未来日記」は、えすのサカエさんがマンガ誌「月刊少年エース」(角川書店)で06年3月号から11年2月号に連載。全12巻で外伝なども発売された。10年にゲーム化され、11年10月からテレビアニメが放送されているほか、12年2月1日にノベライズ版1巻が発売された。未来予知ができる日記を手にした12人が「予知」を駆使してお互いに殺し合い、最後に生き残った者が「神の座」に就くというストーリーで、主人公の少年をストーキングするヒロインも話題になった。
ドラマは「崩壊と再生」「究極の愛」をテーマに、原作とは異なるオリジナルストーリーで展開される。岡田さん演じる努力や未来を信じない無気力な大学生・星野新太が、未来のことが書かれた携帯電話の日記「未来日記」を手にしたことで、日記をめぐるサバイバルゲームに巻き込まれる。逃げるばかりの新太だったが、仲間との出会い、別れをへて成長し、日記の“正体”に気づいてゲームに勝ち残ろうとする。自分の意志で生きることを決めた先に、希望ある明日があるというメッセージが込められているという。
岡田さんは「原作ファンの方々にも、これから『未来日記』を知る方にも楽しんでもらえる、次の展開が気になるドラマになるよう、盛り上げていきたい」と意気込み、「新太の一生懸命、前に進んでいく姿を見守っていただけたら」と話している。岡田さんが同局のドラマで主演するのは約3年ぶり。
同局ドラマ制作センターの藤野良太プロデューサーは「原作のエンターテインメント性と奥深いテーマを継承しつつ、原作とは異なるドラマオリジナルストーリーを展開したい」といい、「明日何が起こるかわからない不透明な時代を生きる若者たちに『未来は与えられるものではなく、自分の力で獲得していくものだ』というメッセージを伝えたい」とコメントしている。また岡田さんを「透明感がありながらも、圧倒的な存在感を併せ持ち、人が誰しも持つ心の弱さと強さの両面を表現できる稀有(けう)な俳優」と評価し、「ごく普通の若者が想像を絶するような事態に巻き込まれ、翻弄(ほんろう)されながら、自らの運命と向き合うという難しい役を十二分に表現していただける」と期待している。
「未来日記-ANOTHER:WORLD-」の初回放送日は未定。(毎日新聞デジタル)
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